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    ギンポは貨幣でしたか?

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    今回のテーマは『ギンポ』です。
    ギンポ類は『スズキ目』『ギンポ亜目』に属し日本ではヘビギンポ科、アサヒギンポ科、コケギンポ科、イソギンポ科の4つの科があります。

    『ギンポ』というと岩の穴や貝殻、空きカンなどに住みひょっこりと愛きょうのある顔を出している可愛いお魚というイメージがありますが、その生息環境、鱗(うろこ)や脊椎骨数など形態に違いのあるいろいろな種類・グループに分けられます。それらを詳しく分類し、説明しますと話しがかたくなりますので省略しましょう!

    『ギンポ』は、浮遊生活をしない底生生活にへの適応として、出来るだけ視界を広くするため眼は頭部前方の高い位置にあり、更に頭部を持ち上げるて支えるように腹ビレが胸ビレの前方にあります。
    ギンポに似て同じように腹ビレが前方にあるゲンゲ類を以前は、その分布的特徴から北方系ギンポとして同じくくりのお魚だったようですが、現在は別系統のお魚として分類されています。

    春の季節に美味で特に天ぷらに最高!の江戸前のギンポ、実は、『ゲンゲ亜目』のお魚なのです!もちろん、天ぷらで有名なギンポを知っている方でも海中でギンポをを見て『これがあの江戸前の天ぷら?』とは連想しないはずです!

    『コケギンポ科』のお魚は岩礁にうがたれた穴、オオヘビガイや細長いオオアカフジツボの空殻を利用して穴居生活をするものが多くその穴から出している頭の上には、皮弁と呼ばれる数本の房(ふさ)がついていて、水中カメラマンの絶好の被写体になります。

    この頭の上のふさの本数は、『コケギンポ科』のグループ分けに特徴的なものがあり3~4本のもの、6~7本が2列に並ぶもの、そして『トウシマコケギンポ』のように9~11本で3列にならぶものがあります。
    このふさがついている理由は穴から頭だけ出しかけている時、回りの藻類にまぎれてしまう隠蔽(いんぺい)工作と感覚器官として穴の外の様子をみるアンテナとしての働きをもつため、と言われています。

    穴居生活への適応にともない鱗(うろこ)と側線(感覚器官)は退化していき、その退化の程度によって『コケギンポ科』をグループ分けすることができますが、ダイバーに人気の『トウシマコケギンポ』は、最も退化している『ハダカコケギンポ』の一歩手前のグループに所属しているやや退化が進んでいる(うろこが少ない)お魚です。

    『コケギンポ科』のお魚は、種類により生息場所が異なります。岩礁に生息する場合でも、波当たりの弱い潮だまり、波当たりの強い岩礁、水深がやや深めの岩礁などいろいろな生息場所があります。
    『トウシマコケギンポ』は波当たりの強いやや浅めの岩礁に生息していることが多いので、その辺でやや背の低い藻類がついている岩礁回りを探すのがコツです。

    ギンポで『コケギンポ科』以外のお魚の特徴を簡単に紹介しますと、

    【ヘビギンポ】
    オスは縄張りをもち求愛行動によって導かれたメスが藻類に1個づつ卵を産みつけるたびにオスが放精し、オスは卵を保護します。

    【アサヒギンポ】
    卵胎生で、オスははっきりした交接器をもち交尾を行います。体は橙黄色で暗色横帯があります。

    【イソギンポ科】
    両顎に毒腺をもつものや、他の魚のうろこや皮ふをかじるものがおり、ニセクロスジギンポが有名です。仲間には潮だまりを飛び出し、岩の上をピョンピョン跳ねて他の潮だまりや海中に逃げ込むカエルウオがいます。

    ギンポの仲間は、いろいろな特徴があって面白いですね!

    さて、この『ギンポ』は漢字で『銀宝』と書きますが、その由来は、江戸時代の細長い貨幣(おかね)丁銀(銀宝)に似た形のお魚であることからその名がつきました。銀宝という貨幣、見たこともありませんから、『ギンポ』の形に似たおかねがあったんだな~と思っていましょう!

    『ギンポ』の地方名を調べてみましたら、大阪『カミソリ』、下関・鳥取『ナキリ』、新潟『ウミドジョウ』、仙台『カタナギ』などと、いろいろと呼び名があるものですね!ちなみに、コケギンポの英名は『fringe head 』で、頭の房飾りがついた魚という意味だそうです。

    海中の生物、特にお魚の生態をじっくり観察してみると結構面白いと思いますが、皆さま、いかがでしたでしょうか?

    -お生物講座064-