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    2006年3月31日


    ダイバーのフィッシュウォッチングや、水族館で観賞用として人気の『ジョーフィッシュ』は、英語(Jawfish )の名前のとおり、あごのお魚で、大きな顎(あご)が特徴です。

    アゴアマダイ科のお魚で、日本では、アゴアマダイ、カエルアマダイなど6種類が知られていますが、比較的数の少ない珍しいお魚です。

    関東以南の暖かい水深15m以浅の比較的浅い海底に生息し、砂底に自分のあごで掘った穴の中に住んでおり、時折、グリグリとよく動く飛び出た目や頭を穴からのぞかせている姿が、ひょうきんでとても可愛いので、ダイバーに人気のお魚です!

    『ジョーフィッシュ』は、大きなあごをうまく使って巣穴を掘りますが、砂を口に含んで巣穴から離れたところに捨てに行きます。とてもきれい好きで、巣穴にたまった糞なども口にくわえて遠くに捨てに行きます。

    縄張り意識も強く、自分の巣穴に近づく同種のお魚には、『お~い、あごが外れてしまうよ!』というくらい大きく広げて威嚇(いかく)します。

    砂や糞を捨てに行くときは、お互いの縄張りの境界線を越え、他のお魚の縄張りに踏み込んで捨てるというから、どこかで聞いたような自治体同士のゴミ処理紛争を思い出させます。

    『ジョーフィッシュ』は、オスもメスも独自に巣穴を掘って暮らす、独身貴族ですが、産卵時期になるとオスが巣穴から真っ直ぐ上に出て泳ぎ、ヒレを広げてメスに求愛します。

    メスが、この求愛に応じるとオスの巣穴に導かれ、お互い頭を上にし、体を寄せ合い、並んで放卵・放精します。

    産卵が済むとメスはさっさと自分の巣穴に戻りますが、ここからが大変、オスが子育てするのです。しかもネンブツダイと同様、口内保育です。

    メスが帰ったあと、オスは体の向きを変えてオレンジがかった黄色で1mm程度の卵を、あご一杯にくわえます。卵は数千個ありますので、『もうこれ以上入らない!』というくらいにほおばるのです。

    オスは、卵に酸素がいきわたるように時々お口の中で卵たちを回転させて子育てに一生懸命です!偉いですね~!

    ネンブツダイのお父さんは、口内保育中、絶食を余儀なくされますが、『ジョーフィッシュ』のお父さんは、幸い巣穴の中という安全な場所での子育てですので、自分の食事の時間には巣穴の底に卵さんたちをおいて外に出かけます。
    人間の世界で言うと、男やもめのお父さんが赤ちゃんを寝かしつけてから、夜な夜な居酒屋にでも飲みに行くイメージですね!

    ふ化は、いっせいにおこり、4mmくらいの仔魚がお父さんが大きく口を動かすとともに外に飛び出し浮き上がって行きます。

    お父さんの口から飛び去っていく子供たちは、一生懸命子育てをした『ジョーフィッシュ』のお父さんの気持ち分かるのでしょうか?分かんないだろうな!、

    -お生物講座069-

    投稿者 formosa : 16:30 | コメント (0)

    2006年3月30日


    プランクトンの夜光虫とは違いますが、発光生物として有名な『ウミホタル』は、現在の医療などバイオテクノロジーの分野で研究開発に役立っていると聞いています。

    『ウミホタル』は、貝虫類のミオドコーパの1種ですが、体長が2~4mmで、カイミジンコ目と同じ様な機能を持つものです。背甲は透明なものから緑色、褐色のものまであり、心臓が発達していて血液の流れる様子がよく見えます。

    日中は、砂底にひそみ、夜には泳ぎまわり、春から秋にかけては、夜、海岸から海底をのぞくと、青白い光が確認できます。

    『ウミホタル』の発光のメカニズムは、ホタル同様の酵素反応で、発光腺というところにたくわえられた発光物質のルシフェリンと、ルシフェラーゼという酵素が、体の外に放出されたとき、水の中で酵素反応をおこし、光を発します。

    繁殖期のオスはメスに求愛するとき発光しながらメスのまわりを旋回したり、その他、捕食者におそわれたときに強烈な光を発し、相手の目をくらませる発光の目的があります。

    『ウミホタル』の採集は、豚のレバーや魚の肉などを、空き瓶に入れそれを夕暮れ時にひもでつるして海底に沈め、夜中に空き瓶に入った『ウミホタル』を翌朝引き上げる方法がほとんどです。

    全世界の海域に分布している『ウミホタル』は、簡単に繁殖します。メスは成熟して脱皮したあと交尾し、そのときたくわえた精子で卵を受精させます。卵はメスの体の中でふ化し、親と同じ形の幼生が生み出されるのです。

    戦時中は、各地の国民小学校の生徒が、先生に引率され海岸で、ものすごい数の『ウミホタル』の採集を行っていたようです。

    採集した『ウミホタル』を天日で乾燥させ、夜間ドアのノブの目印にしたり、歩行者がぶつからないようにワッペンを作るのに使ったというお話があります。乾燥した『ウミホタル』をしみこませたのものに水や湿気を加えると発光することを利用したものです。すごいですね!

    軍事用にと考えられていたようですが、遠方の戦地に運ぶ間に、湿気により、発光が完了し、使い物にならなかったという記録が残っているようです。うまくいかなかったのですね!

    現在は、部屋のスイッチが夜でもかすかに光って見えるようにしていたり、歩行者や自転車の目印反射板のような安全グッズがありますが、昔は自然から採取した生物の機能を利用していたというのはちょっと面白いですね!

    -お生物講座068-

    投稿者 formosa : 17:27 | コメント (0)

    2006年3月29日


    口から水鉄砲を発射して葉上の昆虫を撃ち落として捕獲する習性を持つお魚として有名で、鑑賞魚としても人気のある『テッポウウオ』について紹介します。

    松とうちゃんは、『テッポウウオ』を見たことはないのですが、10数年前、虫の撮影で有名なある写真家の作品を使ったカレンダーを会社の販促品として作ったことがあり、その時初めてそのお魚が水鉄砲を発射して昆虫を撃ち落としているシーン(写真)を見て、感動したことがあります。その頃から興味をもっているお魚ですが、熱帯~亜熱帯の河川河口や淡水域、汽水域に生息する『テッポウウオ』にはお目にかかったことがありません。

    『テッポウウオ』は、チョウチョウウオ・スズメダイ類に分類される『テッポウウオ科』のお魚で、日本では西表島で見られるようです。

    水面すれすれのところから1~1.5 m 先の枝や木の葉に止まった昆虫を口から発射される水鉄砲で撃ち落とすのですからお魚の習性としてはかなり特化したものですね!すご~い!

    どのようにして口から水鉄砲が発射されるのでしょうか?

    『テッポウウオ』の上あご(口蓋)には体の中心線に沿った形で1本の細い溝があり、口を閉じて舌を上あご(口蓋)に押しつけると細い筒ができます。この状態で鰓蓋(さいがい)を急に閉じると圧力がかかり、わずかに開いた口から水が勢いよく発射されるのです。

    『テッポウウオ』の獲物を狙う射撃の腕(口?)は、かなり正確のようです。川などで私たちが、空気中から水面下のお魚を銛(もり)などで狙う場合、屈折率を考慮しないとなかなかうまくいきません。

    なぜ、『テッポウウオ』は、光が屈折する水中から空気中の獲物を正確に狙えるのでしょうか?

    昼間などふだんは、水面直下を活発に泳いでいる『テッポウウオ』が、枝や木の葉に止まった昆虫を見つけると、まず昆虫の真下まで移動します。その方が屈折の影響が少ないからです。また、眼は水面すれすれに位置していますので屈折の影響はほとんど受けないようです。

    水鉄砲を発射するときは、静止して口の先を水面ぎりぎりに出し、正確に照準を合わせます。発射の準備ができると緊張が高まり背ビレと腹ビレを広げ、次の瞬間に射撃を行います。

    1~1.5m 先の獲物なら百発百中というから凄いですね!

    是非、水鉄砲を発射し獲物を捕らえる瞬間を見てみたいですが、発射する前の姿勢と、背ビレ・腹ビレを広げるのが発射の合図ですね。

    『テッポウウオ』は、この水鉄砲射撃以外、水面に落ちた昆虫や、水面のウミアメンボのような昆虫も食べます。エビなどの水中の小動物も食べます。やはり、水鉄砲を発射しての捕食は、いろんな条件が整わなければなりませんので、水面や水中での捕食の方が多いようです。

    水面や水中で他のお魚のように捕食ができる『テッポウウオ』がなぜ、このような難しい水鉄砲射撃による捕食をするのか謎です。

    『テッポウウオ』の職人芸というこだわりでしょうか?

    全然関係ありませんが、お魚のうろこも内臓も取り去らないで唐辛子味噌をぬってそのまま焼いたものを『鉄砲焼き』と言いますが『テッポウウオ』の『鉄砲焼き』ってあるのかな?と、これを書きながら、変なことを考えてしまいました!(*^_^*)

    水中に住む生物には、まだまだ不思議で面白い生態があり、水中生物生態の探索は飽きませんね!

    -お生物講座067-

    投稿者 formosa : 16:23 | コメント (0)

    2006年3月28日


    関東から南日本、世界の温帯~熱帯域まで広く分布している『ブダイ』の仲間は、その生態が興味深いことばかりです。

    『ブダイ』は、小さな歯が集まってオーム(Parrotパロット)のくちばしのような形をしていることから英語では『Parrot fish パロットフィシュ』と呼ばれています。ちなみに漢字では『武鯛』とか『不鯛』と書きます。

    確かに口の感じはオームに似ていますね!

    そのくちばしを使ってイシサンゴをかじりとり、骨格の表面についた藻類を食べています。関東の海でも岩や石についた藻類を食べている姿をよく見かけます。

    『ブダイ』の歯は一生のあいだ伸び続けますので、水槽などで飼い、かじるものがないと、口の形が変わってしまうというから面白いですね!まるで猫の爪とぎみたいなもんです!

    『ブダイ』は、光の届く浅い海に生息し、さまざまな色で飾るスズメダイ類、チョウチョウウオ類、ベラ類とともに、サンゴ礁の主役とも言えます。

    サンゴ礁の海底には、サンゴ砂と言われるものが敷きつめられている場合がありますが、これは『ブダイ』が死んだサンゴをかじってエサをとり、イシサンゴの骨格が消化されないまま排泄され、海中にばらまかれたものです!

    あの白いサンゴ砂は、なんと『ブダイ』が作ってくれるのです!

    体色は青色、緑色、紫橙色とさまざまでかなりカラフルですが、世界各地で食用として重要な存在です。

    沖縄の居酒屋でカブト煮を注文したところ『アオブダイ』のカブト煮にでてきて驚きながら食べたことがありますが、表面の鮮やかな色といい、特色ある顔といい、食べるにはちょっと勇気がいりました。顔付近の魚肉には、コラーゲンたっぷりといった感じのゼラチン質で、きっとお肌にはとっても良い食べ物ではなかったでしょうか?

    台湾では、『アオブダイ』にネギをたっぷりのせて蒸す料理が、海鮮レストランで良く見かけます。『アオブダイ』は高級魚です!

    冬に水温の下がる佐渡などの日本沿岸には、『コブダイ』が普通にみられ、食用にされているようです。海中でみると弁慶の顔のような、(弁慶はみたことありませんが)そんなお魚を、とても食べる気にはなれません。

    『ブダイ科』は、同じ『ベラ亜目』の『ベラ科』と似たような生態ですが、ベラのように寝るときに砂に潜らず、種によっては夜になると、自分の口から透明で厚い粘膜を出し、体を覆う、まるでカプセル状の寝袋を作ってその中で寝ます。松とうちゃんが初めてその寝姿を見たときはとても不思議でした。

    『ブダイ』で特に興味深いのは、オス・メスによる体色の違いです。成長によっても体色は変わり、親とは似ても似つかない体色の幼魚が、同じサンゴ礁に生息しています。『ブダイ』は、『ベラ』とともに、他のお魚では例を見ないほどオス・メスの体色が異なっています。

    更に興味深いのが、『ブダイの性転換』です。

    小さいときはメスで卵巣をもち、産卵をします。そしてある程度大きくなったころ卵巣は退化し生殖腺は精巣へと変わります。同じ個体が一生の間にメスとオスの両方を経験するのです。なんとも不思議な話です。

    メスから性転換したオスを『二次オス』といい、性転換しないで最初からオスのものもいます。このオスを『一次オス』といいます。

    『一次オス』は『二次オス』よりはるかに大きい精巣をもっているようです。この理由もかなり興味深いです。

    普通、オスは縄張りをもち、産卵時期になるとオス同士は威嚇しあい、メスを自分の縄張りに引き寄せます。メスが求愛に応じると、オス・メスが求愛ダンスをし、放卵・放精がおこり、『ブダイ』の卵は浮遊卵ですので海面に浮かびます。これは『二次オス』が行う『ペア産卵』といいます。『ペア産卵』を終えたオスは、次のメスに求愛をはじめます。なんともご苦労なことです!

    『一次オス』の場合はこの『ペア産卵』を行わず、オスが集団でメスを追尾し、産卵するとオスは一団となっていっせいに放精します。これを『グループ産卵』といいます。『グループ産卵』が行われると海面が一瞬真っ白くなるそうです。

    この『グループ産卵』の場合、卵に受精させ自分の子孫を残す確率を高めるため(オス同士の競争で)『一次オス』の精巣は大きくなったと考えられています。

    数え切れないほどの卵の産卵と、ふ化後、父親として面倒をみるわけでもないのだから、自分の子孫繁栄もあったものではない、と思うのですが、精巣を大きくして他のオスとの競争に勝つ精神は、どこから生まれるのでしょう?自然の理?それとも神の業?

    ちょっと考えてしまう松とうちゃんです!(*^_^*)

    『ブダイ』には失礼ですが、とても可愛いとは言えないこのお魚、不思議な生態は天下一品ではないでしょうか?

    -お生物講座066-

    投稿者 formosa : 17:50 | コメント (0)

    2006年3月27日


    久しぶりにお魚の体・機能についてお話しましょう!

    海水はところによって塩分濃度が異なり、微妙に濃いところやそうでないところがあります。更に河口など淡水で薄まっているところは、大きく異なります。

    海など塩分濃度が高いところで泳いでいると眼が痛くなることでわかるように、私たちの体は塩分濃度で影響を受けます。

    沖合いから沿岸、海から河に移動するお魚たちの塩分調節はどうなっているのでしょうか?

    おわかりの方も多いかと思いますが、生物などが塩分濃度でどのような影響を受けるか基礎生理学が得意な松とうちゃんが説明しましょう!(えっへん!)いや、説明させて下さい!(*^_^*)

    塩分濃度が濃い溶液(海水としましょう)と、薄い溶液(体の中の細胞液としましょう)との間に『半透膜』と呼ばれる水などがゆっくり通過できる膜をおいて2つの塩分濃度の異なる溶液を仕切ると、2つの塩分濃度を同じくしようとする力が働き、薄い方から濃い方に水が膜をとおって濃い塩分濃度の方を薄めようとします。

    電流は電圧の高い方から低い方に流れ、河の水は標高の高い方から低い方に流れていきますが、膜を通過する水は、塩分濃度の低い方から高い方に移動するのです。膜を通じて移動する圧力を『浸透圧』と言います。

    つまり、海水に我々生物の細胞(細胞膜で覆われ中は細胞液)を入れますと、細胞膜を通じて細胞液の水がどんどん海水中に流れ、細胞はやがてしぼんでしまいます。

    逆に、淡水中に細胞を入れるとどんどん細胞の中に水が入り込み、細胞は膨れ上がり、やがてパンクしてしまいます!私たちも長い時間、淡水につかっていると体がむくんでしまいますね!

    赤血球を浸透圧の違う水などに触れさせると、パンクして溶血する現象や、野菜に塩をまぶし漬け物にすると、野菜から水が出る現象などでも説明できますね!あっそうそう『お塩ダイエット』もありました。

    前置きの説明が長くなりましたが、本題のお魚の塩分調節です。

    お魚の細胞や血液には、塩分や栄養分などがとけています。河や湖など淡水にすむお魚は、体の中にどんどん水が入ってきますし、海水にすむお魚は、体からどんどん水が出ていき脱水状態になってしまうことになります。

    そのためにお魚は体の中の塩分調節をしなくてはならないのです。

    海のお魚は体から海水中に水が出てしまいますのでそれを補うために、海水をどんどん飲みます。しかし、海水を飲むと体の中の塩分の量も多くなりますので、鰓(えら)や消化管からとりすぎた塩分をすて、体液の濃さを調節します。

    淡水にすむお魚は逆に体の中に水がどんどん入ってきますので、腎臓が大活躍し水分を尿としてどんどん体外に出します。

    海水のお魚はほとんどおしっこをしませんが、淡水のお魚は、大量のおしっこをするのです。おしっこをしながら泳いでいるのですね。

    海を河を行き来する『サケ』などは、海水のお魚の塩分調節と淡水のお魚の塩分調節を、うまく使い分けていることになります。

    正確に言うと『塩分調節』と言うより『水分調節』ですが、出る分の水を飲んで補う、入ってきた余分の水を尿として捨てるという単純な機能ですね!

    そう言えば、私たちもお酒など飲料を飲み過ぎたらおしっこをし、運動や太陽の日差しなどで汗をかいて脱水したら飲料をとる単純なことしていますよね!
    アルコールを飲み過ぎた時のおしっこは利尿作用ですが、どちら様も飲み過ぎにはご注意を!
    (自分自身へのメッセージ!ですね)(*^_^*)

    -お生物講座065-

    投稿者 formosa : 11:45 | コメント (0)

    2006年3月26日


    今回のテーマは『ギンポ』です。
    ギンポ類は『スズキ目』『ギンポ亜目』に属し日本ではヘビギンポ科、アサヒギンポ科、コケギンポ科、イソギンポ科の4つの科があります。

    『ギンポ』というと岩の穴や貝殻、空きカンなどに住みひょっこりと愛きょうのある顔を出している可愛いお魚というイメージがありますが、その生息環境、鱗(うろこ)や脊椎骨数など形態に違いのあるいろいろな種類・グループに分けられます。それらを詳しく分類し、説明しますと話しがかたくなりますので省略しましょう!

    『ギンポ』は、浮遊生活をしない底生生活にへの適応として、出来るだけ視界を広くするため眼は頭部前方の高い位置にあり、更に頭部を持ち上げるて支えるように腹ビレが胸ビレの前方にあります。
    ギンポに似て同じように腹ビレが前方にあるゲンゲ類を以前は、その分布的特徴から北方系ギンポとして同じくくりのお魚だったようですが、現在は別系統のお魚として分類されています。

    春の季節に美味で特に天ぷらに最高!の江戸前のギンポ、実は、『ゲンゲ亜目』のお魚なのです!もちろん、天ぷらで有名なギンポを知っている方でも海中でギンポをを見て『これがあの江戸前の天ぷら?』とは連想しないはずです!

    『コケギンポ科』のお魚は岩礁にうがたれた穴、オオヘビガイや細長いオオアカフジツボの空殻を利用して穴居生活をするものが多くその穴から出している頭の上には、皮弁と呼ばれる数本の房(ふさ)がついていて、水中カメラマンの絶好の被写体になります。

    この頭の上のふさの本数は、『コケギンポ科』のグループ分けに特徴的なものがあり3~4本のもの、6~7本が2列に並ぶもの、そして『トウシマコケギンポ』のように9~11本で3列にならぶものがあります。
    このふさがついている理由は穴から頭だけ出しかけている時、回りの藻類にまぎれてしまう隠蔽(いんぺい)工作と感覚器官として穴の外の様子をみるアンテナとしての働きをもつため、と言われています。

    穴居生活への適応にともない鱗(うろこ)と側線(感覚器官)は退化していき、その退化の程度によって『コケギンポ科』をグループ分けすることができますが、ダイバーに人気の『トウシマコケギンポ』は、最も退化している『ハダカコケギンポ』の一歩手前のグループに所属しているやや退化が進んでいる(うろこが少ない)お魚です。

    『コケギンポ科』のお魚は、種類により生息場所が異なります。岩礁に生息する場合でも、波当たりの弱い潮だまり、波当たりの強い岩礁、水深がやや深めの岩礁などいろいろな生息場所があります。
    『トウシマコケギンポ』は波当たりの強いやや浅めの岩礁に生息していることが多いので、その辺でやや背の低い藻類がついている岩礁回りを探すのがコツです。

    ギンポで『コケギンポ科』以外のお魚の特徴を簡単に紹介しますと、

    【ヘビギンポ】
    オスは縄張りをもち求愛行動によって導かれたメスが藻類に1個づつ卵を産みつけるたびにオスが放精し、オスは卵を保護します。

    【アサヒギンポ】
    卵胎生で、オスははっきりした交接器をもち交尾を行います。体は橙黄色で暗色横帯があります。

    【イソギンポ科】
    両顎に毒腺をもつものや、他の魚のうろこや皮ふをかじるものがおり、ニセクロスジギンポが有名です。仲間には潮だまりを飛び出し、岩の上をピョンピョン跳ねて他の潮だまりや海中に逃げ込むカエルウオがいます。

    ギンポの仲間は、いろいろな特徴があって面白いですね!

    さて、この『ギンポ』は漢字で『銀宝』と書きますが、その由来は、江戸時代の細長い貨幣(おかね)丁銀(銀宝)に似た形のお魚であることからその名がつきました。銀宝という貨幣、見たこともありませんから、『ギンポ』の形に似たおかねがあったんだな~と思っていましょう!

    『ギンポ』の地方名を調べてみましたら、大阪『カミソリ』、下関・鳥取『ナキリ』、新潟『ウミドジョウ』、仙台『カタナギ』などと、いろいろと呼び名があるものですね!ちなみに、コケギンポの英名は『fringe head 』で、頭の房飾りがついた魚という意味だそうです。

    海中の生物、特にお魚の生態をじっくり観察してみると結構面白いと思いますが、皆さま、いかがでしたでしょうか?

    -お生物講座064-

    投稿者 formosa : 16:40 | コメント (0)

    2006年3月25日


    皆さん!『マツカサウオ』をご存知でしょうか?
    ダイバーの方でしたら馴染みのある名前ではないかと思います。

    『マツカサウオ』は『キンメダイ目』に属するお魚で沿岸の岩礁域に生息しています。オーバーハングのところや、大きな岩の隙間など比較的日差しの当たらない暗影のところにいることが多いようです。

    大きいものでは全長15cmくらいに達しますが、体は側偏しただ円形で体色はほとんど黄色です。やや大きめな堅い鱗(うろこ)が松笠状に覆うところからその名がついています。
    各うろこは、黒色でふちどられており編み目模様のはっきりしたデザインで絵を描いて特徴を表すのは容易ですね。

    背ビレにも腹ビレにもかなり強い棘(とげ)がありますが、かなり臆病なお魚のようで、近づくとすぐ岩のすき間などに入って隠れてしまいます。

    『マツカサウオ』の不思議な生態は、下あごに暗がりで光る発光器を持つことです。発光はあまり強くないので、なかなか確認するのは難しいと思いますが、充分に暗いところで良くみると青白く光るのがわかります。

    『マツカサウオ』の発光器は発光細菌(バクテリア)の共生によって発光し、黒の色素斑の収縮により点滅させていると言われています。
    夜間に発光物質をもつ小動物を食べて発光器を機能させている考え方もあるようですが、実際のところは良く分かっていないようです。

    お魚の光を出す仕組みはキンメモドキのように発光エビやウミホタルなどを食べ、その小動物が持っている発光物質を使って光るものと、光を出すバクテリアを体内に飼って(共生して)光るもの、またハダカイワシなどお魚自身が自力で光るものの3種類があります。
    それぞれのお魚で詳しくは分かっていませんが、『マツカサウオ』は、発光バクテリアの共生ということですね。

    そう言えば、松とうちゃんは以前、ある製薬会社に勤めていたころ、会社で化学発光物質の反応を使った臨床診断薬の開発に関わったことがあります。その時の反応系と比べてみるのは興味深いです。どうもお魚たちの光る仕組みは、『ルシフェリン』という物質と『ルシフェラーゼ』という物質を一緒にすると反応して光を出すもののようです。
    陸の生物で言えばホタルですね!

    なぜ『マツカサウオ』が下あごを光らせているのかが分かりません。まるで金色のよろいをまとっているかのようなごつい顔ですが、更に光を出して敵を威嚇しているのか?暗がりで小さな光で餌を探しているのか?それとも、オス・メスの求愛に使うシグナルなのか?どちらでしょうね?

    いろいろ考えながら『マツカサウオ』を観察してみるのも、楽しいかも知れません!皆さんも今度注意深く見て下さい。

    松とうちゃんは『マツカサウオ』を食べたことありませんが、聞くところによるとかなり美味とのことです!地方では、『よろいうお』、『よろいふぐ』と呼ばれカマボコの材料にしているようです。東シナ海では群れでまとまって捕獲され、やはり練り製品の材料になるようです。いつも伊豆の海で1匹でいる『マツカサウオ』を見慣れているせいか、群れでいる様子を想像しただけで圧倒されそうです。

    なぜ光を出すのかその役割は分かりませんが海中の生物には不思議な生態を持つものが多いですね!

    -お生物講座063-

    投稿者 formosa : 17:36 | コメント (0)

    2006年3月24日


    あんこう(鮟鱇)はお鍋が美味しいですね。唐揚げもなかなかです。
    そこで?今回は、アンコウの仲間で、奇妙な生態をもつ『チョウチンアンコウ亜目』のお話です。

    『アンコウ目』は、一般的に丸みをおびた大きな頭部で、背ビレが変化した釣り竿のような擬餌(ぎじ)状体を持ち、それで小魚をおびき寄せ、丸呑みする特異な生態であると以前にお話しましたが、更に不思議な生態をもつ『チョウチンアンコウ亜目』たちです。

    日本産の『チョウチンアンコウ亜目』には、

    ヒレナガチョウチンアンコウ科、
    ミツクリエナガチョウチンアンコウ科、
    シダアンコウ科、オニアンコウ科、
    ラクダアンコウ科、クロアンコウ科、
    フタツザオチョウチンアンコウ科、
    チョウチンアンコウ科

    の8科23種が知られていますが、ほとんど沖合いから外洋域の数百~数千mの深場に生息しています。

    チョウチンアンコウ類は、一般に体形が丸く浮遊生活に適した形で、浮遊したまま餌(えさ)を待つ『待ち伏せ型』の摂餌方法です。

    メスはオスより大きく頭部背面の擬餌状体は特に発達していて、一部を除き発光部をそなえています。大きなお魚を丸呑みするため、大きな口としっかりとした歯を持っています。更に食道と胃は、拡張性に富み、呑み込んだあとは、異様にお腹が膨らみヘビが獲物を丸呑みしたときのようです。

    メスは捕食・摂餌に関しては貪欲といった感じです!

    特に不思議なのが『チョウチンアンコウ亜目』の中の、ヒレナガチョウチンアンコウ科、オニアンコウ科、ミツクリエナガチョウチンアンコウ科などのオスの寄生です。

    メスよりかなり小さいオスが、メスの体表に食いつくように寄生するのです。オスがメスの体に寄生するのは脊椎動物では他に例をみないそうです。なんか恐いというか異様ですね!

    成魚のメスが120cmにも達する『ビワアンコウ』のオスは、8~16cmの小さなもので、メスの体表(皮ふ)からの突起物に両顎が食いつくように癒合(ゆごう)し寄生します。

    メスが浮遊しているときも、餌を捕っているときも、食事しているときも、そして排泄しているときも、いつでもオスがくっついているのです!

    寄生したオスは、心臓や鰓は退化していないので自分で呼吸はできますが、メスの体表と顎(あご)が癒合していますので、歯と消化管は退化して食事はできないのです。

    一説によるとメスとオスの癒合部分でメスの血管とつながってオスが栄養をもらうとありますが、はっきりしません。寄生しないグループのオスが摂餌せず幼期にたくわえた栄養でメスの産卵時期まで生きつづけられることが知られていますからひょっとしたら寄生したオスもメスから栄養をもらっていないかもしれません。どちらにしても凄いですね!

    メスの体にオスがず~っと着いていたら、うっとうしいと松とうちゃんは思うのですが、なぜ、このようにオスがメスに寄生するのでしょうか?不思議ですよね~?

    その理由は、産卵時期まで確実にオス・メスが一緒にいるためと言われています。
    つまり、子孫繁栄のため『許嫁(いいなずけ)』のそばについているということでしょうか!

    オスに寄生されているメスが可哀想なのか?それとも、ただ子孫繁栄のために自分の生活を持たないオスが可哀想なのか?はたしてどちらだろうと松とうちゃんは考えてしまいます。

    チョウチンアンコウ類のオスがメスに寄生する生態は、人間社会の、女性の稼ぎを頼りに暮らしている『ひも』とは、ちょっと意味が違うようですね!

    -お生物講座062-

    投稿者 formosa : 17:29 | コメント (0)

    2006年3月23日


    今回は、『ゴマモンガラ』をお話します。

    『ゴマモンガラ』は、フグ目、モンガラカワハギ科に属するお魚です。
    モンガラカワハギ科とその仲間カワハギ科のお魚は、腹ビレが1対あるふつうのお魚と異なり、腹ビレが単一です。魚類はふつう三角形をした腰骨をもって底辺の端に腹ビレがつながり1対ですが、モンガラカワハギ科の仲間は、棒状の腰骨で腹ビレが一つしかつかないのです。

    『ゴマモンガラ』の多くは体長30~40cmですが、大きいもので60cmに達するものもいます。観賞用に飼われていることもあるようですが、上あごの左右にある黒いヒゲ状の模様は口ヒゲのように見え、大きく長い顔は、いかにも手入れをしていない無精なおじさんの顔のようでこっけいです。

    『ゴマモンガラ』は、別名『ツマグロモンガラ』とも呼ばれますが、その和名の由来は、幼魚のとき、体表に胡麻のような黒い点々があることから『ゴマモンガラ』、そして成魚になると各ヒレの縁(ふち)に黒い帯びがあることから『ツマグロモンガラ』と呼ばれています。
    なぜツマグロかといいますと、和服で縁の部分をツマと呼び、黒いツマですのでツマグロとなったようです。

    ちなみにモンガラは、模様の柄『紋柄(もんがら)』をイメージする方もいると思いますが、正解は『紋殻(もんから)』です。

    『ゴマモンガラ』は、サンゴ礁に生息し、海底やサンゴの間の小動物を食べています。ときには、サンゴをかみ砕きその隙間の小動物を食べることもありますが、『ガリガリ』とかみ砕く音でベラなどが集まってきます。
    海底の餌は、カワハギ科のお魚同様水を強く吹きかけ砂や小石をどかして見つけ食べています。

    人相のわりには、臆病で警戒心の強い『ゴマモンガラ』は、ダイバーが近づくと離れてしまいますが、夏の産卵期になると、ひょう変し凶暴とも言えるようになります。

    比較的深めのサンゴ礁や岩の上に産卵床を作り、卵を産みつけ雌が卵を守っていますが、そのような時期に近づくと、小さな口の歯をむき出しにしたような感じで追いかけてきます。

    サンゴをもかみ砕く強い歯とあごですから、咬まれたら大変です!しつこく追いかけてくることもあります。

    松とうちゃんがパラオの海水深20mくらいで潜っているとき『ゴマモンガラ』の存在を知らず、不用意に近づいたとき彼女が私めがけて突進してきました。あわてて逃げましたが、かなりしつこく追いかけてくるので仕方なく浅場まで移動したことがあります。
    すごい形相で追いかけてくるんですよ!咬まれたら肉までそぎおとされそうです。
    恐かったな~!(*^_^*)

    『ゴマモンガラ』を見かけたとき、なにくわぬ顔でスーと離れていくときは大丈夫です。海底近くで縄張りを守っている感じでちょっとでもダイバーに向かってくるように思えたら浅場に戻ることです。卵を守っているほとんどの『ゴマモンガラ』は、海底を離れることはありません!でもしつこく近づくとわかりませんからご注意を!

    ふだん警戒心が強く臆病な『ゴマモンガラ』の母も子孫繁栄のためには、ひょう変し強くなるのですね!

    人間のおしとやかで遠慮深い女性も子供が産まれると『母つよし!』となりますから一緒ですかね~!

    -お生物講座061-

    投稿者 formosa : 15:23 | コメント (0)

    2006年3月22日


    イソギンチャクとの共生で、有名なのは『クマノミとイソギンチャク』と『ヤドカリとイソギンチャク』ですが、今回は、『ヤドカリとイソギンチャク』を取り上げて見ましょう!

    『イソギンチャク』は、イシサンゴ目のように足盤と呼ばれるものを海中の岩など基質にしっかりと付着しているものが多いですが、スナイソギンチャクのように砂泥中に棲管を埋め、その中に入っているものもあります。

    砂泥中の棲管も、岩など基質に付着したものも基本的に移動は可能ですが、お魚のように自由に動き回ることは困難ですね!

    『ヤドカリとイソギンチャク』の共生はどんな暮らしでしょうか?

    巻き貝の殻など『ヤドカリ』が背負う(入る)貝殻の上に『イソギンチャク』が付着しているものを『ヤドカリとイソギンチャク』の共生と言っています。

    貝殻より大きな『イソギンチャク』が着いたものを、『ヤドカリ』は背負って移動するのです。海中で観察するとなんとなく重労働を強いられているような気がして可哀想になります。

    『ベニヒモイソギンチャク』は『サメハダヤドカリ』などと共生しますが、『ヤドカリ』は『イソギンチャク』を1個から複数個着け、貝殻を替えるときは『イソギンチャク』も一緒に移し替えます。

    『ヤドカリ』と『イソギンチャク』は住み慣れた貝殻から別の貝殻に一緒に引っ越しをするのです。仲が良いんですね!(*^_^*)

    また、時には、別の『ヤドカリ』が背負っている『イソギンチャク』が気に入ると、その『イソギンチャク』を奪い取って自分の貝殻に着ける場合もあります。つまりより強い『ヤドカリ』はたくさんの『イソギンチャク』を貝殻に着けることになります。

    人間社会で言うと『あいつの同棲している彼女、可愛いから奪っちゃえ!』というようなもんで、許されませんよね。厳しいですね、ヤドカリの世界は…
    『ヤドカリイソギンチャク』は『ケスジヤドカリ』と共生しほとんどの場合貝殻には1個の『イソギンチャク』しか着けません。こちらは、1対1のきれいなお付き合いのようです。

    さて、『ヤドカリ』がどのようにして『イソギンチャク』を貝殻に着けたり、他の貝殻に移したりするのでしょう?

    そのテクニックは見事です!

    『ヤドカリ』の歩脚(足)で『イソギンチャク』の体を力強くマッサージすると、イソギンチャクの足盤筋や他の筋肉がゆるみ、触手が開かれます。その時、『ヤドカリ』は鋏脚(はさみ)を使って付着基質(岩や貝殻)から『イソギンチャク』を引っ張ってはがします。
    そして自分の貝殻に押しつけると、この時の『イソギンチャク』の足盤や触手は粘着性が高まっており、簡単に貝殻に着いてしまいます。その後は、『イソギンチャク』自身がしっかりと貝殻に着いていられるように、自らの運動で調整します。

    どうですか?本当に見事でしょう!

    ところで『ヤドカリとイソギンチャク』は共生によってどんなメリットがあるのでしょうか?

    まず『イソギンチャク』の立場ですが、岩などの付着基質に着く種は、岩場のない砂泥底では貝殻が貴重な付着基質になりますし、『ヤドカリ』と一緒に移動することで天敵のヒトデの捕食から免れられますね。

    一方『ヤドカリ』は、貝類を好む『タコ』などの捕食者たちに『イソギンチャク』を着けることにより身を隠したりして、それらから身を守ることが出来ます。

    お互いにメリットがあるのですから両者の関係は『相利共生』ですね!

    不足しているところを補いながらお互い助け合って生きる『ヤドカリとイソギンチャク』のような相利共生、人間社会でも是非見習いたいものです!

    -お生物講座060-

    投稿者 formosa : 15:18 | コメント (0)

    2006年3月21日


    今回は、毒をもつ生物シリーズ最終回です!
    海の星『海星』と書いてヒトデを意味しますが、ヒトデの中で強い毒を持つ『オニヒトデ』を含めお話します。

    『ヒトデ』はなぜヒトデ?かご存知ですか?いたって単純明快、人の手のような形であるところからそう呼ばれています!

    ヒトデ類に属する棘皮動物の総称を『ヒトデ』と言いますが、人間の手のように(指ではありませんが)腕が5本のものを中心に、6本から十数本に至るものまであります。

    ほとんどが、中央盤と腕とからなり、上面は石灰質で覆われ、つぶ状突起あるいは棘が密生しているのです。口は下側中央にあり、肛門もふつう背面にあります。

    腕にある多くの管足によって動き回り、貝類など食べるのが特徴です。雌雄異体で、個々の再生力はきわめて強く、切れた腕から他の腕が生えていく様子はまるでエイリアンを見ている感じです!また丸い形の『マンジュウヒトデ』は、手で触るとどんどん形が変わっていきますから驚きです!

    『アカヒトデ目』の『オニヒトデ科』に属する『オニヒトデ』は大型で有毒、ミドリイシ類(珊瑚)を食い荒らすことで有名ですね!大きく丸い中央盤に、十数本の杉の葉状の(イバラのような)腕が比較的短く伸びており、全身にサポニンという毒を持つ棘(とげ)で覆われています。

    『オニヒトデ』に触れ、毒棘に刺されると激痛がはしり、刺傷部分が腫れあがります。とっても痛いのです!

    棘が残っていることが多く、激痛が続くようでしたらレントゲン撮影をして、切開し取り除く必要があります。また、破傷風予防のトキソイド注射も必要になるかもしれません。

    万が一、私たちダイバーが『オニヒトデ』にやられたら、まずは40~50度のお湯につけ応急手当をし、毒を変成させ痛みを和らげさせます。

    『ヒトデ』はサザエ・アワビ・トリ貝・ホッキ貝・ホタテ貝など貝類が好物で(贅沢ですね!)、水産資源の維持のため放流した稚貝を食べられる被害が各地で起こっているようです。

    これらの被害から水産資源を守るため、『ヒトデ』の天敵『ニチリンヒトデ』や『エゾニチリンヒトデ』を放流して退治させる方法が試されています。

    『ニチリンヒトデ』は貝類の好きな他のヒトデが好物なのです!奇妙な話しですね!ヒトデが他のヒトデを好物にするというのは…まるで『人喰い人種みたい?』

    『ヒトデ』は珊瑚を食い荒らしたり、水産資源を減らしたり、時には人間を刺して傷をつけたりで、人間界の恨みをかう海洋生物のように思うかもしれませんが、これらの現象は、人工的な自然環境の変化による異常繁殖によるものかも知れません!

    また、我々ダイバーが受ける被害も、彼らを触るなどの攻撃をしかけなげればおこり得ませんし、彼らがおそってくることはありません!

    『ヒトデ』にすれば、子孫繁栄(種の保存)という言うごく当たり前の自然の摂理かも知れませんね!

    毒をもつ生物シリーズ、9回まで続けましたがいかがでしたでしょうか?楽しんでいただけましたでしょうか?

    次のテーマは何にしようかな!

    -お生物講座059-

    投稿者 formosa : 17:12 | コメント (0)

    2006年3月20日


    毒をもつ生物シリーズも回を重ね、そろそろ次のテーマと考えながら、『イソギンチャク』をシリーズ第8回目のテーマとしました。

    『イソギンチャク』は、六放サンゴ類に属するミドリイソギンチャク、タテジマイソギンチャク、ウメボシイソギンチャクなどの総称で、体は柔らかい円筒状が多く、浅海の岩石や砂底などについて生息しています。

    『ウメボシイソギンチャク』は、梅干しのようなまん丸い体から紅い菊の花のように咲いた触手がとてもきれい(可愛い)なので、鑑賞用に水槽で飼われていることが多いと思います。

    ほとんどの『イソギンチャク』は中央に口があり、周囲にふさ状をした多くの触手があります。獲物が触手にふれると体の中に包み込み、きんちゃくの口を締めたようになります。

    このことから『イソギンチャク』は、『磯巾着』と漢字で書きます。(いしぼたんともいいます)誰が命名したのでしょうね!

    『イソギンチャク』の体壁には刺胞群があり、自分を守ったり獲物を捕獲するのに毒針を発射するのです。

    『イソギンチャク』の敵はミノウミウシ類やヒトデ類で、『イソギンチャク』を餌として捕食するのでたまりません!その他九州の方では、食用にする地方もあると言いますから、人間も『イソギンチャク』にとって敵ですね!

    色彩変異が激しく砂底に生えるようにしている奇麗な『スナイソギンチャク』は、好んで水中カメラマンの被写体になりますが、触手には強力な刺胞がたくさんあり、刺されると激しく痛みます。

    特にグローブをはめた手で不用意に触ると刺胞がグローブに張り付き、陸に上がってから知らずにグローグで顔をこすったりすると、大変なことになります。ナイロンジャージ生地のウエットスーツなどでも同様ですので注意が必要です。

    本来捕食の手段や自衛のための毒針(刺胞)装備ですが、天敵と言われるミノウミウシ類やヒトデ類には、なぜ効かないのでしょうか?

    ミノウミウシ類は摂食した『イソギンチャク』の刺胞を未発射の状態で自分の刺胞のうに貯蔵し他の外敵に対する武器として貯め込みます。これを『盗刺胞』と言うそうですが、なぜ未発射の状態で『イソギンチャク』の刺胞を貯蔵できるかは、よく分かっていません!

    敵から盗んだ武器で、他の外敵と戦うのですからゲリラのようなミノウミウシ類は手ごわいですね!

    しかし『イソギンチャク』もただやられているばかりではありません!

    ウミウシに攻撃されると触手を引っ込めて身をかため(体をおおい)防御します。さらに『ウメボシイソギンチャク』の仲間ではある部分がやられて損傷を受けるとアンソプリウリン(アンモニウム化合物)という警報フェロモンを海水中に流し、周囲の個体に知らせます。

    また、『フウセンイソギンチャク類』は、ヒトデが接触すると、アルカロイド化学物質が関与(反応)し、なんとジャンプして逃げるそうです!

    一見植物のように見える『イソギンチャク』は、間違いなく動く生物なのですね!

    そう思うと、『イソギンチャク』を見る度、ツンツン棒で突っついて触手を引っ込めているひどい人はいませんか?ん、私?

    『イソギンチャク類』は基本的には雌雄異体ですが、同体の種もあり、単為生殖するものがあります。生殖巣から胃空内に排卵や放精が行われ、中央の口から卵の形で放出されるものが多いですが、『ウメボシイソギンチャク』の場合は胃空内で小さなイソギンチャクの形になるまで育ってから親の口から出ていきます。小梅ちゃんが、出てくるのです!

    海中では、あちらこちらにいる『イソギンチャク』も、じっくり観察したり、その生態を知ると大変興味深いですね!

    -お生物講座058-

    投稿者 formosa : 16:08 | コメント (0)

    2006年3月19日


    ダイバーが危険なお魚として先に覚えるのが『ミノカサゴ』ではないでしょうか?松とうちゃんもダイビング講習の時には、必ず危険な生物の一つとして『ミノカサゴ』を紹介しています。

    この『ミノカサゴ』がシリーズ第7回目のテーマです。

    『ミノカサゴ』があたかも、我々ダイバーにとって脅威な存在と思われるかも知れませんが、彼らの住みかに侵入する人間が本当の意味で彼らの脅威ではないでしょうか?

    『ミノカサゴ』の仲間には、『カサゴ目』、『フサカサゴ科』に属し、ハナミノカサゴ、キリンミノ、ネッタイミノカサゴなどがいます。

    いずれも背ビレには棘条(きょくじょう)が多く、ひらひらした皮弁やひれを広げると、なんとも優雅で美しいお魚です。鑑賞用としての価値も高いと思います。

    この奇麗で大きく広がるひれは、海藻などへのカモフラージュと敵を驚かせるフラッシングの効果があるようです。

    特に『ミノカサゴ』の仲間は、警告色といわれる目立つ派手な体色で、『食べても美味しくないよ!それに毒もあるよ!』と捕食者に知らせているようです。

    本当に美味しくないかは疑問があります。松とうちゃんの知り合いに、『刺されて頭にきたので捕獲して食べた!』というやつがいますが、白身でたんぱく、美味しかったそうです!(負け惜しみかも?)

    『ミノカサゴ』の背ビレの棘(とげ)には強い毒があり、敵が接近すると尾ビレの方を持ち上げるようにして威嚇します。(人間は怒ると顔が紅くなりますが、ミノカサゴは白くなります。)背ビレの棘が何か(敵)に刺さると、背ビレの皮ふにある毒腺が物理的に破壊されて毒が傷口から流れ込むという仕組みです。

    刺す毒魚に刺された場合の応急手当ですが、海から上がって傷口をきれいに洗い40~50度のお湯につけて下さい。お湯が熱くてやけどする場合がありますので、刺されていない感覚ある手でお湯の熱さを確かめると良いと思います。痛みが和らぎ血管収縮を防ぎ効果がありますので、お湯を交換しながら1時間くらいは続けた方が良いです。(松とうちゃんの経験にもとづく応急手当です。)

    『ミノカサゴ』は卵生によって繁殖しますが、オス・メスの求愛行動では、メスをめぐってのオス同士の激しい戦いがあります。

    オス(メスより大きい)を注意深く観察すると、背ビレの棘が途中で折れていたり、1~2本なくなっているものがいます。これは、オス同士の戦いによる戦闘キズによるものです。お互いに尾ビレを持ち上げ背ビレを向けて戦います。

    ここで不思議なのが、『ミノカサゴ』は同種の毒に対して耐性がないのかということです。

    どうも生物学者の研究結果によると、『ミノカサゴ』は同種の毒に対して耐性がないそうです。つまり戦う同種のオスにやられると一時的に弱ってしまうようです!

    『ミノカサゴ』の世界も他の動物世界と同様、メスをめぐっての戦いには厳しいものがありますね!

    最近の人間社会では女性をめぐっての男性同士の激しい戦いは、女性同士の戦いに比べると少ないのではと考えるのは、松とうちゃんだけでしょうか?

    -お生物講座057-

    投稿者 formosa : 16:02 | コメント (0)

    2006年3月18日


    毒をもつ生物の中でも、知らないで触ると大変危険なイモ貝『アンボイナ』がシリーズ第6回目のテーマです。

    イモ貝は『イモガイ科』に属する巻き貝の総称、全体に逆円錐形(片方が細い樽形)で里芋に似ていることからその名で呼ばれています。

    『アンボイナ』は殻の表に褐色の地図のような模様があり奇麗なので、装飾や観賞用に手にしようとする人がいますが、貝から発射される毒矢は、非常に強い毒で沖縄では『はぶ貝』と呼び恐れられています。

    また、沖縄北部の本部町では『ハマナカー』と呼びますが、『アンボイナ』に刺されると岸にたどり着くまでに浜の中程で倒れることに、由来しているようです。

    『アンボイナ』の多くは、南西諸島以南の熱帯サンゴ礁や岩礁に生息しています。

    奄美・沖縄地方でこれまでに分かっているだけで13人刺され、そのうち7人が死亡しており、アメリカ合衆国の生物学者の集計でも79人の事故のうち22人が死亡しているというから驚きです!

    恐いですね!知らないで貝殻コレクターが触っているのですね!

    『アンボイナ』は生きるための戦略として、毒矢を使ってお魚を捕まえますが、不用意に近づいた人間がやられることがあるのです。
    毒矢の発射されるしくみは見事と言か、すごいです!
    毒矢は歯舌歯という歯のようなものですが、体の中で作られたばかりの歯は中が空洞になっています。

    敵や餌が近づくと貝の先端から管状の吻鞘(ふんしょう)をラッパのように広げ、口の中でバラバラになっている歯が、口先に運ばれます。口先に運ばれる間に毒腺から歯の空洞に毒が注入され毒矢になって、発射されるのです。

    しかも毒矢を顕微鏡で拡大してみると、矢先が銛(もり)先のようにかぎ針状になっているのです。生物が作り上げるものとは思えない程精巧な形です。

    『アンボイナ』に刺されたあとの症状はほとんど痛みもないのですが、数分後には神経毒によって呼吸筋の麻痺が起こり呼吸停止に陥ります。

    刺されたな?と思ったらその部分を素早く切開し毒を吸いだしタオルなどで圧迫し安静にします。もし、呼吸停止や心停止に陥った場合は心肺蘇生法(CPR )を行いながら、医療施設への搬送を考えます。とにかく回復するまで呼吸管理が大切です。

    海には、攻撃的な生物はほとんどいないと言われています。ましてや『アンボイナ』のような動きの少ない貝類は人間が手を出さなければおそってはきません。

    浜辺や海中で、貝とみるとすぐ拾ってしまうアナタ!お気をつけあそばせ!!

    -お生物講座056-

    投稿者 formosa : 16:53 | コメント (0)

    2006年3月17日


    毒のあるお魚の代表選手はなんと言っても高級魚として有名な『フグ(河豚.鰒)』ですね!
    シリーズ第5回目は、『フグ』です。

    フグの仲間は、『フグ目』の『モンガラカワハギ亜目』と『フグ亜目』に属し、更に『フグ亜目』はウチワフグ科、フグ科、ハリセンボン科、マンボウ科に分かれます。

    フグ毒の正体は、『テトロドトキシン』という物質ですが、このフグ毒を持つものは、『フグ目』の中ではフグ科のお魚だけです。

    『フグ科』にはトラフグ(属)、クサフグ、カラス、マフグサザナミフグ、キタマクラなどがあり、魚肉や精巣には毒がなく肝臓など内臓や卵巣に強い毒があるものが多いと言われています。

    ダイバーが海中でよく見る『カワハギ』や『ハリセンボン』にはフグ毒はなく、『キタマクラ』には毒があるのですね!

    フグは一般に、体は長卵形でよく太り、鱗(うろこ)はなく柔らかく、口は小さく突き出ており、強い歯を持ちます。肉食性です。外敵に襲われると食道の一部にある袋をふくらませます。温・熱帯の海に分布し、沿岸性で内湾に多く、河口までのぼるものもあるようです。

    フグ毒の『テトロドトキシン』を持つお魚や生物はフグ以外にも幾つかおりますが、この『毒をもつ生物シリーズ』で取り上げた『ヒョウモンダコ』もその一つです。

    フグは生まれながらにしてフグ毒の『テトロドトキシン』を持っているのでしょうか?

    実は、人工的に生けすで養殖したフグには毒がないのです。人間が与えた餌だけで育てると、フグは毒を持たないことが判明しています。

    海底には、『テトロドトキシン』をつくりだす海洋細菌があります。それら有機物を含む泥を『デトリタス』と言いますが、海中の『デトリタス』を食べる小動物を最後にフグが食べる。つまり、食物連鎖を通じてフグがフグ毒を体内に蓄積しているのです。

    なぜ、フグだけが『テトロドトキシン』を体内に蓄積できるのかは、未だ謎につつまれています。本当に不思議です!

    更に不思議なのは、食物連鎖によりフグ毒がより大きなお魚に移っていくのであれば、どうして大型魚にはフグ毒がないのか?

    大型魚はフグを食べてみればフグ毒にやられるので学習できますが、フグにしてみれば食べられてから分かってもらってもたまりません!

    フグは、敵におそわれるなどストレスがかかると、体表からフグ毒を放出します。大型魚はこのフグ毒を感知してフグを避けると言われています。賢い大型魚はフグを食べないのです。

    フグ毒は熱を加えても分解しませんし、解毒剤もありませんので素人のフグ調理は、大変危険です!『あたると死ぬ!』と言う意味から、フグのことを『てっぽう(鉄砲)』と言いますね!

    家を出ると帰ってこない亭主を『てっぽう玉』と言いますが、これは関係ないですね!(*^_^*)

    『食(く)う無分別(むふんべつ)河豚食(く)わぬ無分別 』ということわざがありますが、河豚(フグ)に毒があるのにむやみに食うのは無分別であるが、やたらにその毒を恐れてその美味を味わわないのも無分別である!という意味らしいです。それほどフグは恐いけど美味しいということでしょう!

    秋から春にかけては、フグ料理の美味しい季節です!
    でも、庶民的な松とうちゃんのお財布では、手が届きません!どなたか食べさせて下さい~!(*^_^*)

    -お生物講座055-

    投稿者 formosa : 17:04 | コメント (0)

    2006年3月16日


    夏の海水浴シーズンはまだまだですので、ちょっとずれたテーマかも知れませんが、シリーズ第4回目は、『クラゲ』です。

    『クラゲ』は、以前、も取り上げましたので、今回、毒についてお話しましょう!

    『クラゲ』のほとんどは、体の下側中央から柄に相当する長い口柄がたれており、その先端に口があります。その口で主にプランクトンを食べるのですが、中には甲殻類の幼生や幼魚なども捕えて食べます。

    体(傘)の周縁部から触手が並び、触手には多くの刺胞があり、中から毒針が発射され、餌を捕まえるのですね!

    クラゲ毒は、いろいろですがほとんどは、蛋白毒またはペプチド毒で、中枢神経系に作用し重傷の場合、呼吸障害やショックを起こして死亡することもあります。

    『クラゲ』にやられたあと、激しい痛みと共に赤く腫れあがりかゆくなりますよね!松とうちゃんは、クラゲに弱いのです!アレルギー体質ではありませんが、どうも何度となくやられアナフィラキシー反応を起こしているのではないかと思っています。

    『クラゲ』には、刺すものと、刺さないものがありますが、刺さないもの(毒はあります。)で代表的なのは普通にみられる『ミズクラゲ』(松とうちゃんはこれにも弱い。)、ガラス鉢のような『ギヤマンクラゲ』、傘の下に8本の太めの口腕が見える『タコクラゲ』などです!ちなみに『ギヤマンクラゲ』の学名は『Tima formosa』で、当店の会社名『フォルモサ』と同じです。

    刺さないといっても弱い毒があり、体質によってはピリピリ痛むこともありますので、触らない方が無難ですね!松とうちゃんは絶対触りません!

    刺す『クラゲ』の代表は、『カツオノエボシ』と、『アンドンクラゲ』ですね!

    『カツオノエボシ』は、悪名高い猛毒クラゲで大人が死ぬこともあるそうです。『blue bottle 』という英名通り体色はキレイな青色です。

    『カツオノエボシ』の毒の主なものはペプチド毒で、やられると、激痛と触手の絡んだあとにミミズ腫れの紅斑や水疱ができます。頭痛・吐き気・呼吸困難・脈拍の変化なども起こる場合があります。日本近海では5月ごろが最も多いので気をつけましょう!

    『アンドンクラゲ』は無色で有毒刺細胞をもつ4本の触手が立方体の傘の四すみから1本ずつのびています。刺されると感電したような強いショックを全身に受け、赤くミミズ腫れになります。夜や天気の悪い日は海底にいますが、天気の良い日などは浅瀬を泳いでいますのでご用心です。

    これら『クラゲ』毒にやられたら、砂や水でこすらないで下さい。刺胞が皮膚に食い込み、更に毒針が発射されます。

    なるべく早めに海から上がり、刺された部分に食用酢をかけると効果的です。かけた時、ピリっと痛みますが、効いている証拠です。そのあと、冷やすと治りが早いです。

    中には、酢が悪影響を及ぼす毒の種類があると学会などで発表されていますが、一般的な『クラゲ』の毒については、ほとんど食用酢が有効と思います。

    酢をかけたあとは抗ヒスタミン剤または副腎皮質ホルモン軟膏を塗ると完璧です!クラゲに刺された部分は、ヒスタミン様物質が形成されるのでそれを分解するために抗ヒスタミン剤か副腎皮質ホルモン等の軟膏を塗るといいのです。(アレルギー体質の方はご注意下さい!)

    ところで、9月初め伊豆の大川温泉の海で傘の直径が30~40cmもある『オワンクラゲ』を見ました。細い口柄が扇のように拡がっていましたが、その大きさは1.5mくらいでした。成魚と思われる、5cmくらいの可愛いお魚1匹と1cmくらいの幼魚数十匹が、傘の内側、たくさんの口柄の間に共生していました。

    その光景はとっても美しく、つい一緒にいるお客様を忘れて見入ってしまいました!『クラゲ』のゆっくりと泳ぐ姿と、不思議な魅力が、鑑賞用として水槽で飼っている人たちのブームになったのでしょうね!

    松とうちゃんは、『クラゲ』に刺されるのはイヤですが、見るのと食べるのは好きです!
    -お生物講座054-

    投稿者 formosa : 17:59 | コメント (0)

    2006年3月15日


    シリーズ第3回目は、『ゴンズイ』です。『ゴンズイ』、知っていますよね?

    『ゴンズイ』は、群れをなして『ゴンズイ玉』をつくることで有名と言うより日本人にもなじみのあるお魚と思います。

    『ナマズ目』『ゴンズイ科』の『ゴンズイ』はインド・西太平洋域に分布し、日本南部沿岸のタイドプールなどでも見られるポピュラーなお魚です。

    ナマズに似たお魚だけあって、オーストラリアなどには、淡水に住む純淡水性のゴンズイ種もいます。

    『ゴンズイ』は全長約30センチメートルに達するものもありますが、だいたいは成魚で20センチメートルくらいです。体はナマズ型で、黄色い口ひげが八本あります。体色は黒褐色で体側に2本の黄色縦帯が走ってます。

    第二背びれ・しりびれ・尾びれとつながったウナギのような長いひれを持ちます。本当に見る印象はタイガースのウナギといった感じです。

    第一背びれと胸びれには毒腺につながる鋭いとげがあり、これに刺されると激しく痛みます!かなり痛いです!

    『ゴンズイ』はこの鋭いとげをこすって摩擦音を出すことができますので、ダイバーの皆さんは安全な範囲でそっと近づきこの音を聞いて見て下さい。ある地方では『ゴンズイ』のことを『うみぎぎ』と呼ぶところがあるそうですので、ひょっとしたら『ぎぎ』と摩擦音が聞こえるかも知れません!

    6~8月に繁殖し、幼魚のときから、『ゴンズイ玉』の群れを成し、群れをつくることで敵から身を守ります。

    ダイビングでは手で合図するハンドシグナルというものを使いますが、握りこぶしをつくった『グー』の形は『危険!』を意味します。松とうちゃんが『ゴンズイ玉』を見つけて、お連れしたダイバーに『危険だよ!』と知らせるために、『ゴンズイ玉』に握りこぶしを向けて、合図すると、決まって勘違いし、『ゴンズイ玉』に手を突っ込もうとする人がいますので困ってしまいます。

    そういう時はダイビングを終えて陸に上がってから、『さっきは危なかったね!あれは危険な生物ゴンズイだよ!』と教えてあげています。

    『ゴンズイ玉』もいろいろな形があり、上下に高くつくるもの、4~5段で水平に拡がるものなど様々です。まるで、運動会で次々に変化する組体操を見ているようで楽しいです。一つの『ゴンズイ玉』の形が変化する様子は、一つの生き物のように見える群れの理想な形でしょうか!

    『ゴンズイ』は、毒を持ち、群れを作るばかりではありません!

    かゆいところに手が届かないお魚は、クリナーによって、体についた寄生虫を食べてもらうのですが、『ゴンズイ』もクリーナーとして、クリーニングをします。

    『小さなゴンズイ』の群れが、ウツボやハコフグ、ミギマキなどのお魚にクリーニングしていることがあります。もちろん、きれいにしてもらうお魚たちは、『ゴンズイ』の毒にやられることもないですし、『ゴンズイ』も餌の寄生虫を食べれて大喜びの作業です。

    海中の生物たちも、お互いが助け合い、また、一致団結して群れをつくり自分たちを守る共同作業をしています。

    『ゴンズイ』は私たちに『協力と団結』の大切さを教えてくれている気がします。
    -お生物講座053-

    投稿者 formosa : 17:54 | コメント (0)

    2006年3月14日


    シリーズ第2回目は、『ヒョウモンダコ』です。

    タコは、外敵に出会ったり、刺激されると黒い墨(メラニン色素)を吐き出し、煙幕をはって逃げようとしますが、『ヒョウモンダコ』は、墨の袋が退化して墨を吐き出すことがありません。吐き出すことがないと言うより、墨そのものがないのです。

    それはきっと墨を使わなくてもよい強力な武器を持っているからです。口の唾液腺から毒が分泌され、咬まれるとお魚だけでなく、人も死亡させることができるのです!

    『ヒョウモンダコ』は全長10~20cmの小さなものですが、オーストラリア北部沿岸の浅瀬などに生息し、夏によく見られる美しいマダコ科のタコです。

    日本でも沖縄、鹿児島、伊豆、千葉、八丈島など各地で見ることが出来ます。特に小さくて奇麗なタコですのでペットとして飼われていることも多いようです。先日も伊豆海洋公園というところで見ましたが、とっても奇麗でした!

    ふだんは褐色ないし黄褐色の帯状の模様があり、その上にリングの小さな青い斑紋が散在しています。刺激すると、あっと言う間に体が黒ずみ、青い斑点がクジャクのように鮮やかな青色に変化することから、英名では『blue ringed octpus』と呼ばれています。

    特にオーストラリアのサンゴ礁では『猛毒ブルーリングオクトパス』として恐れられています。

    この『ヒョウモンダコ』は美しいうえに墨を吐かないのでダイバーや海水浴客に簡単に捕獲されますが、手に取ったりして咬まれて中毒死した例がオーストラリアなどで報告されています。日本では、まだ死亡例がないようですが、海岸で見つけたらその美しさを観察するだけにとどめておいた方がいいと思います。

    『ヒョウモンダコ』の毒はフグ毒のテトロドトキシンと同じ神経毒で、ハパロドトキシンと名付けられています。唾液腺から出る、毒を含む唾液5gが致死量というから恐ろしいですね!もちろん、食べるのは禁物です。

    『美しいバラには棘がある!』とはよく言ったものです。世の中には、美しいものほど内に毒をひそませている場合があるのです。あなたの興味をひく美しい方は、大丈夫ですか?
    -お生物講座052-

    投稿者 formosa : 17:52 | コメント (0)

    2006年3月13日


    今回から毒をもつお魚や他の海洋生物についてシリーズでお届けします。

    毒をもつことでそのほとんどが、食用に適さないわけですが、美味いもの通の松とうちゃんとしては、ちょっと辛いテーマが続きます。

    お魚たちが、体の表面や内部に毒をもって敵から身を守り、必死に生き続けている姿をお伝えしたいと思います。

    シリーズ第1回目は、『ヌノサラシ』です。

    皆さん、『ヌノサラシ』というお魚ご存知ですか?『ヌノサラシ』は、体長30cmくらいの黒の体表に黄色のはっきりとした縦縞(たてじま)模様のお魚で、スズキ・ハタ類の『ヌノサラシ科』に属します。南日本からインド洋まで温帯~熱帯域に分布します。

    沖縄などの海でも浅場の岩礁域でよく見かけると思います。

    『ヌノサラシ』は、グラミスチンという皮ふ毒をもっていますが、グラミスチンは表皮中の特殊な粘液細胞と真皮中の粘液腺の中に含まれております。筋肉中や内臓には含まれていません。

    狭いところに入れたり、触ったりなどのストレスを与えると体表から大量の粘液と共にこの毒素グラミスチンを分泌します。
    毒には強い苦みがあり、魚毒性と溶血性があります。

    海水を入れた水槽で『ヌノサラシ』を飼うと他のお魚を殺してしまうので注意が必要です。毒を分泌し、海水を石鹸水のように泡立てますので英語では、『ヌノサラシ』の仲間を『ソープフィッシュ』と呼んでいるそうです。石鹸魚?面白いですね!

    薬品で白くした布(ヌノ)を『さらし』とか、白くする薬品を『さらし粉』といいますが、白く泡立てるから『ヌノサラシ?』とこじつけるのは、松とうちゃんだけですかね!

    『ヌノサラシ』の仲間に『ルリハタ』、『アゴハタ』、『キハッソク』などがあります。それぞれ持つ毒の科学的性質は異なるようですが、いずれも敵から身を守る上では極めて有効です。

    黒と黄色の縦縞という派手な模様も他のお魚に『毒のある魚』として学習させるための知恵だと思います。

    『ヌノサラシ』同士は共食いすることも知られていますが、『ヌノサラシ』にとっては自らが持つ毒と同じグラミスチンを食べても支障がないのです。他種のお魚は敵とならないが、同種は敵になるということでしょうか?なんとも非情なお話です。

    それでも、ダイバーたちのフィッシュウォッチングの対象になったり、鑑賞海水魚として飼われたりするくらいで人間の食用にされないだけましですかね?いや、鑑賞用として水槽に飼われる方が、残酷な気がします。

    皆さんは、どうお思いになりますか?
    -お生物講座051-

    投稿者 formosa : 17:45 | コメント (0)

    2006年3月12日


    夏が旬の『ホタテ貝』は、東北地方以北、特に青森・北海道に分布しますが、松とうちゃんの生まれ故郷青森でも地元の海産物として親しまれています。

    今回は、前回に引き続き2枚貝類で、北の幸として代表的な『ホタテ貝』をテーマとして取り上げましょう!

    殻の長さは20cmくらいで2枚貝類の中では大きく殻高も20cm、殻幅は5cmくらいです。そうそうです!2枚貝の場合、2枚の殻の付け根とも言うべき蝶番(ちょうつがい)歯の連結部分の靱帯(じんたい)を下にして上下方向を高さ、2枚の殻の厚さを幅と表現します。
    つまり、片方の殻を底にして反対側の殻を直角に大きく開いた状態を(柔軟体操をやっていないと、ちょっと厳しいですね!)想像して、その時の高さを殻高と呼ぶのです。

    『ホタテ貝』の形は、スーパーなどの海鮮コーナーやお魚屋さんに並ぶことが多いのでよくわかると思いますが、Shell を象った以前のシェル石油の看板は、まさに『ホタテ貝』の形です。

    殻の表面には殻頂から放射状に伸びた放射肋が24~26本線(溝)模様で扇のように見え、『海扇』という異名もあります。殻頂には前後に三角形の耳状部があるのが『ホタテ貝』の特徴ですね。

    白色で深く大きい方が右殻で、こちらの殻を下にして海底に横たわります。左殻は、右殻よりやや平らで小さく紫褐色です。養殖ものは、右殻が天然ものほど白くありませんので区別が容易につきます。

    活きた『ホタテ貝』を殻ごと焼く『浜焼き』や『殻付きバター焼き』は、とっても美味しいですが、焼くときに白い方の右殻を下にして焼かないと、貝柱が上に持ち上がったり、美味しいスープがこぼれてしまったりしますので注意が必要です!

    『ホタテ貝』を我が郷土の産物と思っている松とうちゃんなど青森県人にとっては、『ホタテ貝』を焼く作法は常識ですが、居酒屋で注文するだけの機会しかない方は、新鮮な情報ですよね!

    水深10~30mの砂地の海底に住み、波の影響でできる海底のリップルマーク(海岸線に平行にできる砂紋)の山に、右殻を下にして潮の流れる上の方向に口(腹縁)を向けて好物の餌がやってくるのを待ちます。

    『ホタテ貝』は『ウグイスガイ目』の『イタヤガイ科』に属し、『板屋貝』の異名があります。

    2枚の殻を閉める方向に働く閉殻筋(貝柱)は、前側の閉殻筋が退化して、後閉殻筋が極端に発達して、『ホタテ貝』の身のほとんどは、貝柱といった印象です。貝柱のまわりには、消化器などの内臓と、俗にいう『ひも』と呼ばれる膜縁があります。この『ホタテ貝のひも』の干物も味があってとても美味しいです!

    『ホタテ貝』は、天敵のヒトデなどにおそわれると、靱帯と発達した閉殻筋(貝柱)で、2枚の殻を急激に開閉し、水を噴射することによって遊泳移動して逃げます。遊泳は無方向ですが時には2ヶ月くらいで30kmも移動すると言われています。貝の泳ぐ姿、想像できますか~?

    右殻を船のボディに、大きく開いた左殻を帆として海面を走ると言う俗説から『帆立貝』の名前がついた由来がありますが、実際は、両殻を強く開閉して、その反動で移動しています。

    水温8~9度の4~5月に産卵時期を迎え、12~14cmの市場に出回るまでには3~4年はかかるという『ホタテ貝』も天然ものは少なくなり、ほとんど養殖もので私たちの食卓を補っていると言われていますが、海中で泳ぐ『ホタテ貝』を是非、見てみたいものですね!
    -お生物講座050-

    投稿者 formosa : 17:38 | コメント (0)

    2006年3月11日


    生での海産物をあまり好まない西洋人も、『牡蠣(カキ)』には目がないようですね!
    イタリア料理やフランス料理にも、フライなど熱を加えたものばかりではなく、むきたての生ガキにレモンをしぼって食べるものがあります。

    カキを使った『オイスターソース』が有名ですが台湾料理にはカキをたっぷり入れた卵焼き『牡蠣餅』というものがあります。

    松とうちゃんは、あまり品のいい食べ方はできませんが、海で採れたばかりのカキをそのまま何もつけずに食べたり、殻のまま焼いて食べるのが好きです!

    そうです!松とうちゃんは何を隠そう『カキ』にはうるさいのです!うるさいと言うより、大好きなのです!

    遊び盛りのころ、『天然岩牡蠣』で有名な秋田県由利郡象潟町で育ち、小学生のころ、母親に言いつけられ夕飯のおかずに『天然岩牡蠣』を採りに行っていました。

    西洋人も日本人も、海産物の中では、『カキ』を美味と評価する人が多いと思います。中には、『カキ』は苦手!恐い!と言われる方も、いると思いますが、『カキ』は海のミルクとも言うべき『美味しいもの』にランクされるのではないでしょうか!

    日本の養殖ガキは、『マガキ』が主流で、『イボタガキ科』に分類されます。

    普通、2枚貝類では『アカガイ』のように赤い血液のものが少なく、ほとんど無色に近い血液をもっています。『カキ』も血液は、無色に近く、体色は黒ずんだ灰色(黒銀色に近い)と白色です。

    『カキ』も2枚貝で左右の殻が蝶番(ちょうつがい)状の歯でお互い連結し、しっかりと殻をつなぐ靱帯(じんたい)と左右の殻の内側についている閉殻筋(貝柱)と呼ばれるものがあります。

    『カキ』は、呼吸・お食事時、少し開きますが、生きている貝を無理矢理開けようとしても頑固に閉まって開かないはずです。

    2枚の殻を開こうとする動きは、殻をつなぐ靱帯(じんたい)が行います。また閉じる力は閉殻筋(貝柱)の筋力で働きます。この貝柱は筋肉に富、美味しい部分でもありますね!

    『マガキ』は比較的塩分の低い湾内の岩や海中構造物に左殻で付着し、一生そこを離れることは有りません!
    つまり、稚貝のころ付着場所を探しいったん付着したら自分ではその場を移動することはないのです。生涯をそこで暮らすのですから凄いです!

    二十歳前の2年間で7回も引っ越しをした松とうちゃんには、とても真似が出来ないことです。本当に凄い!(*^_^*)

    現在、日本の食卓に出されているのは、『養殖マガキ』がほとんどで、その水揚げの半分が広島県、4分の1が宮城県です。瀬戸内海と三陸で約9割が水揚げされています。

    特に有名なのが、広島産ガキで冬の季節に市場に出回ります。各地で成長率や放卵の時期、風味など味が異なり地方品種があります。広島産ガキと宮城産ガキでは、味も主に食べる時期も異なるのです。

    水温が比較的高い19度~27度の夏が放卵・放精に適した時期で、日本海の『岩ガキ』はこの時期グリコーゲンたっぷり、ミルクたっぷりのまっ白い部分が発達しとても美味です!

    三陸に、『カキ』の大きさを売り物にしているブランドがあります。高値で取引されているのですが、生産者はかなりの工夫と苦労をしているようです。

    養殖いかだの下に吊した『養殖カキ』を、ある大きさの時期が来たらグループ内のカキの数を減らし、そして更に、吊す位置を替える配置替えを行うのです。それによって『養殖カキ』は、餌であるプランクトンを均等にそして豊富に取ることができ大きく成長できるそうです。それらの作業は本当に大変そうですね!

    天然で育つ『岩ガキ』は河口近くの岩にまるで畳み敷きのように狭くひしめき合っていることが多く、小型で平べったいですが泥深いところにできる『カキ』は長大となり俗に『ながかき』と呼ばれています。

    『カキ』は、美味しいばかりではなく栄養価も高く健康維持に役立つ食材です。美味しさや高品質を求めて養殖業者や研究者たちの努力により、その生態が解明されていく中、生涯を一ヶ所で過ごす『カキ』の忍ぶ人生(カキ生)に感銘を覚える松とうちゃんでした!
    -お生物講座049-

    投稿者 formosa : 17:14 | コメント (0)


    1998年~2002年のツアートピックス と、

    1998年~2004年の台湾GWツアー

    画像などのリンク切れを修正、更新しました。

    ツアーの様子、思い出がごらんになれます。是非、お楽しみください。
    2006年3月10日は、松とうちゃんにとって再出発の日です。

    これからもよろしくお願いいたします。

    投稿者 formosa : 14:04

    2006年3月10日


    食材の王様は、『カニ』ではないかと松とうちゃんは秘かに思っています。『カニが食べた~い!』、『カニ大好き!』と思っている方、多いのではありませんか?

    北海道をはじめ、カニを販売し海産物をあつかうネットショップでも、『カニオークション』は大人気ですね!

    実は、松とうちゃん、カニには目がないのです!(*^_^*) もちろん、カニ本人にはかなり特殊な目がありますが…毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニなど、どれも大好きです!

    今回は英名で『a king crab 』と言われる、まさにカニの王様、『タラバガニ』について紹介します。

    いや、待て、カニの王様は、味も大きさも良い『ハナサキガニ』ではないか?と言われる方がいるかも知れません。

    『ハナサキガニ』は、『タラバガニ科』で同科のお仲間なのです。

    駿河湾を産地とする世界一大きいカニ、『タカアシガニ』も見逃せません!確かに『タカアシガニ』は、大きいし味も良いですが、今回は、『タラバガニ』をカニの王様としておきましょう!

    『タラバガニ』は、お魚の『鱈(タラ)』が取れる場所に多く生息することから、鱈の場のカニ、『鱈場ガニ(タラバガニ)』と呼ばれるようになりました。

    『松とうちゃんのお生物講座』をご愛読の皆さん!この命名の由来を覚えておくだけで、居酒屋で『タラバガニ』を食べながら後輩や恋人にタラバガニのうんちくが語れるのです!(ちょっと大げさかな?)

    『タラバガニ』は、北海道以北に生息し、オホーツク海からアラスカ沿岸に多いカニです。水深30~300mに生息します。甲の幅は、約25cmで脚を伸ばすと1.5mくらいにもなるといわれています。甲の部分を頭とすると6頭身ですが、実際は甲の部分が体の本体ですから、それに比べて、ずいぶん脚の長いスタイルの良い動物ですね!松とうちゃんは、脚の長い『タラバガニ』が羨まし~い!!

    甲は丸みを帯びた三角形で背面にはH字形のくぼみがあります。前にウニやヒトデなどの棘皮動物には、『数字の5』に関係する構造があると紹介しましたが、この『タラバガニ』のH字形のくぼみも『宇宙からのメッセイージ』に思えてしまうのは、『アルマゲドン』の影響でしょうか?

    名前も『カニ』、形も一見カニのように見える『タラバガニ』は歩脚と言われる脚(皆さんが好んで食べるところです。)が3対、つまり6本しかないことから、歩脚が4対ある『カニ』とは分類学上異なり、ヤドカリの仲間とされています。

    『ホンヤドカリ上科』の『タラバガニ科』に属します。『タラバガニ』が、留守になった貝殻を失敬してお家にするヤドカリの仲間とは驚きの方もおられると思います。

    インターネットで北海道のカニ屋さんからカニを注文し、4人で『カニ食べるぞ!』パーティをするとしましょう!毛ガニを2匹注文すると、4対の歩脚と1対の鋏脚(はさみ)で1匹当たり10本の脚ですから合計20本の脚が手に入ります。一人5本は食べれます。

    しかし『タラバガニ』を注文するときは、3対の歩脚と、1対の鋏脚(しかも1本はほとんど食べるところがない。)しかありませんので食べられる本数が少なくなること注意しなければなりません。(でも身がたくさんありますから量は多いですね!)

    1対の鋏脚は、必ず右が大きいのです。今度、食べる機会があったら是非確かめて見て下さい。

    『タラバガニ』は4~6月の繁殖期に浅海に移動し、繁殖行動に入ります。オスは鋏(ハサミ)でメスの鋏脚をはさんで保持し、メスはその状態で脱皮したあと産卵します。

    腹肢に産みつけられた卵は約1年間もの間保育されふ化します。浮遊幼生は2ヶ月後には底生生活に入り、ふ化後約6年で甲幅がほぼ10cmくらいに性成熟します。最大で28cmで体重11Kgにもなるようですが、底刺網(そこさしあみ)などで漁獲されるのは甲幅20cm程度のものと思います。ここまで成長するのには長い年月がかかるのですね!

    かつては、『カニ缶』としての主要な水産資源だった『タラバガニ』も、近年はその水揚げも著しく低下したようです。大好きな『タラバガニ』がますます高級な食材になっていきます。

    そんな高級な『タラバガニ』を、その生態を語りながら食べるのもお食事に華が咲いていいのではないでしょうか?
    -お生物講座048-

    投稿者 formosa : 17:08 | コメント (0)

    2006年3月 9日


    夏から秋にかけてハゼ釣りを楽しむ人たちが河口や岸沿いに並ぶ光景がよく見られますが、このハゼ釣りのハゼは、体長20cmくらいの『マハゼ』がほとんどです。

    取れたてのハゼを天ぷらでいただくと、なんとも言えない美味しさを与えてくれるハゼですが、釣り人から見る『ハゼ』と、我々ダイバーから見る『ハゼ』とは、目に映る姿が異なるのではないでしょうか?

    昭和天皇が、ハゼの御研究をされておられたのは有名ですね!
    侍従の生物学研究者から立派なハゼの図鑑をいただいておりますが、松とうちゃんは、あまりの種類の多さに驚くばかりでほとんど区別がつかないのです。その侍従の方のダイビング講習を担当し神奈川県の江の浦と言う小さな漁港そばのビーチにご案内したとき、海から上がるなり、『こんなハゼもいた』、『あんなハゼもいた』と30~40分のダイビングで見たハゼ、数10種類の名前をあげられたときは、ビックリ仰天しました!(*^_^*)

    ハゼは種類も多く奥深いと思います!

    ダイバーの間では、最近その可愛さから人気なのが、海底に沈んだ空き缶の飲み口から頭を覗かせている黄色の『ミジンベニハゼ』です!『ミジンベニハゼ』は、体長3cmの小さなとっても可愛いハゼです。見ているだけで微笑みたくなる可愛さです!
    西伊豆の安良里近くの黄金崎ビーチで見た『ミジンベニハゼ』は、恥ずかしげもなく、全身を缶の外に出し、カメラをむけると『撮って!撮って!』とばかりにポーズをとっていました。それでも可愛かったです。

    そんな小さなハゼよりもっと小さいハゼがいます。

    世界最小と言われるのがインド洋から西太平洋の熱帯海域に分布する『シマイソハゼ(の1種)』です。最大でも体長11.7mmと12mmに満たないのです。松とうちゃんの小指の太さより体長が小さいのですから凄いです!

    水に住む動物で一番大きいのは『ジンベイザメ』、一番小さいのは、『メダカ』と思っている方おりませんか?

    実は、最小のハゼは、ハゼ科魚類内のみならず、全脊椎動物の中でも最小のサイズと言えます。驚きでしょう!

    フィリピンに生息する『コビトゴマハゼ』も非常に小さく、最大でも体長が15mmに達しないといわれています。

    日本においても、南日本の汽水域に生息する『ゴマハゼ属』は小さなハゼの代表で、『ミツボシゴマハゼ』は最大でも14mmくらいと、世界最小にぐ~んと近づきます。

    『ゴマハゼ』は、九州以北のものは南方のものよりやや大型で、琉球列島では、むしろ『ゴマハゼ』のほうが、『ミツボシゴマハゼ』より小さいようです。それぞれのハゼの体長に地理的変異がみられるのでしょうね。

    『ゴマハゼ属』が多く見かけられるのは、四国や九州地方では、桟橋下の杭やテトラポットのかげなどで群れており、マングロープの発達している西表島では、ヒルギ類の根の間に『ミツボシゴマハゼ』などが群がって浮遊生活をしているようです。

    日本に生息する小さなハゼは、『ゴマハゼ属』だけではありません!『マメイソハゼ』や『オビイソハゼ』など『イソハゼ属』の中にも、、18mm以下の小さなものがいくつか知られています。

    宮古島でも水深30mくらいのところにある大きなウミウチワに群れでついているハゼ、『ガラスハゼ』、『タレクチウミタケハゼ』それとも他のハゼかは同定はできませんが、ものすごい数の群れでハゼが動くと、ウミウチワの模様が変化するような感じがしたのを記憶しています。

    世界最小種を含む『シマイソハゼ』の仲間も、日本に分布することが明らかになっています。

    15~20mmと小さなハゼもマイクロレンズなどの水中撮影機材の普及と撮影技術の向上によって、いろいろな種類が図鑑に掲載されるようになりました。

    『ゴマハゼ』や、『ミツボシゴマハゼ』などの群れは、水深50cmくらいのところで見れますので、スノーケリングでも観察できると思います。

    皆さんも、スクーバダイビングやスノーケリングで世界最小のハゼを見つけてみませんか?お魚図鑑に載っていない新顔のものも見つかるかもしれません!
    -お生物講座047-

    投稿者 formosa : 17:02 | コメント (0)

    2006年3月 8日


    キジ科の鳥や、山にすむ鳥を総称してヤマドリと言いますが、海の中にも『ヤマドリ』というお魚がいます。

    ダイバーの間でも人気のお魚ですが、西伊豆黄金崎ビーチでも、あちらこちらで観察ができます。

    尾ビレがやや長く、背ビレや腹ビレをひろげた姿がキジに似ていることからこの名がついたのでしょうか?

    『ヤマドリ』は日本近海から世界の温帯海域に分布しており、『スズキ目』、『ネズッポ亜目』、『ネズッポ科』に属するお魚です。

    主に、砂底や岩の上ではうようにしておりますが、前回の『コチ』とは異なり、体は縦扁しており、うろこがなく粘液でおおわれヌルヌルとしています。

    背ビレの棘(とげ)が長く、これらを立てて背ビレを広げるととてもきれいです。面白いのは、口が小さく前の方に突出させることができることです。つまり、口が前下方に伸びていくのです。

    砂の中の小型の貝類や底生小動物を餌とし、この伸びる口を使って、捕食するのです。

    『ヤマドリ』は、雌雄異体で性転換しませんが、オスとメスでは見た目が著しく違います。

    オスは背ビレ、尻ビレ、尾ビレが大きく、斑紋(はんもん)が美しく派手です。申し訳ありませんがメスよりきれいです。メスは各ヒレがオスほど大きくなく斑紋も派手ではありません。

    なぜ、オスが派手かというと産卵行動に関係してきます。

    オスはメスに近づき各ヒレをめいっぱい広げてアピールします。特に第一背ビレを広げたり閉じたりして、メスに求愛するのです。美しいほど求愛に成功するのでしょうか?

    『ヤマドリ』の産卵行動のパターンは、とても興味深いものです。オスの求愛にメスが応じると、オスとメスは寄り添って海底を速く泳ぎまわり、やがてオスは大きな腹ビレをメスの腹ビレの下にいれ、メスを海底から持ち上げるようにして2mくらい上昇し、お互い腹部を近づけて放卵・放精をします。

    放卵・放精が終わると素早く海底に戻るのが『ヤマドリ』の産卵行動の特徴です。

    『ヤマドリ』に縄張り意識はないようですが、産卵行動の前にメスを奪いあって、オス同士が第一背ビレを大きく広げて威嚇しあうことが知られています。

    『ヤマドリ』のオスがきれいな姿でメスに求愛するのは、人間社会で言えば、格好いい男性ほどナンパに成功するということでしょうね!松とうちゃんは、未だかつて、ナンパ行動をしたことがありません!決してナンパに成功した経験がないのではなく、したことがないことをお間違えなく…

    -お生物講座046-

    投稿者 formosa : 17:58 | コメント (0)

    2006年3月 7日


    夏に、天ぷらなどで食べると美味しいのが、あの白身の『コチ』です。ワンちゃんのような名前の『コチ』ですが、キスの天ぷらより、身が厚く味が濃いような感じで松とうちゃんは大好きです!

    ところでみなさん!『コチ』というお魚、ご存知ですか?メゴチ、イネゴチなどを含めていうこともありますね!

    前回の『ホウボウ』と同様、『カサゴ目』に属する『コチ科』のお魚は、上下に著しく扁平で頭が大きく尾部は細くなっています。頭部に多くの棘(とげ)をもち、体表には鱗(うろこ)があります。

    口は大きく、下あごが上あごより突き出ており、2つの背びれはヨットの帆のように真っ直ぐ上に立てて泳ぐことが多いですね!砂底をはって泳ぎ中層を泳いでいる姿は見たことがありません!『コチ』には浮き袋がないのです!

    高級魚として、釣りをやられる方には、親しみがあると思いますが、スーパーなどでは全身が想像できない切り身の姿が多いので、どんな形をしているか分からない方もおられるのではと思います。

    本州関東からインド洋まで温帯の海にひろく分布しており、沿岸の砂底に住んでエビやカニなどを捕食しています。

    ベラやハタの仲間は、メスからオスに性転換することで有名ですが、『コチ科』のお魚は、性成熟型の性転換、つまりオスからメスに変身するのです。不思議ですね!

    5~7月ごろ、浅海の砂場で産卵、1歳で全長が約12cmくらい、5歳で約45cm、7歳で約54cmに成長されると言われ、35~40cmのときに、一生で一度だけの性転換をおこないます。

    他の性転換するお魚と違って、オスもメスも大きさや体色など外見上違いは見られないのですが、なぜ性転換するのか知られていません!

    どの動物学(お魚)の文献にも見あたらないのです。松とうちゃんは知りた~い!

    一生の半分をオスで、残りの半分をメスで!両方の人生(魚生)を楽しみたいと、欲張った考えからかも知れませんね!

    『コチ科』の不思議な生態は、性転換以外にも眼の虹彩皮膜というものがあります。瞳をおおっている皮膜ですが、細長く枝分かれしているきれいな模様がついているのです。

    『コチ科』の眼になったことがありませんのでわかりませんが、たぶん、色のついた皮膜が瞳をおおっているので、本人は見にくいと思います。なぜ、このような模様を眼に描いているのでしょうか?

    お魚にとって眼は大変気になる器官で、本当の眼以外の場所に目玉模様をもったお魚もいます。これは、いろんな方向で相手を威嚇したり、目玉模様を本物の眼と思わせて混乱させる目的があります。

    砂底をはうように泳ぐ『コチ科』のお魚は、やはり泳ぎが苦手で待ち伏せ型の捕食方法です。目立つ眼をカモフラージュし、安心して餌が近づくことを狙ったもの思います。

    すごいですね!眼に絵を描いてカモフラージュし、『これは、眼じゃないよ!私はここにいないよ!』と言っているのでしょうか?

    人間が、自分の眼の鋭さをサングラスで隠すようなものでしょうか?色のついたサングラスはかえって他人を威嚇したり、眼の表情を見せない怖さがありますよね!

    人間のサングラスと『コチ』の虹彩皮膜、どっちがすごいですかね?

    松とうちゃんは『コチ』の虹彩皮膜に軍配をあげたいです!

    -お生物講座045-

    投稿者 formosa : 17:54 | コメント (0)

    2006年3月 6日



    白身で美味であり、お刺身、お吸物、塩焼きなどで食べる『ホウボウ』を海中で見ると、その泳ぐ姿はとても奇怪です!

    胸びれを大きく、まるで翼を広げたようにして砂地の海底をすれすれに泳ぎます。更に、胸びれの3本の鰭条が変化した昆虫の足のようなもので海底を歩くように移動しますので泳ぐというより歩くですね!

    『ホウボウ』に似たお魚に『セミホウボウ』がありますが、『セミホウボウ』は、胸びれが大きく長く尾びれまで達し、広げた姿はとても美しく、ダイバーたちのフィッシュウォッチングの絶好の対象となっています。

    背びれの前方には、2本の長い遊離棘が真っ直ぐ上に伸びています。
    昆虫の蝉(セミ)を思わせますので、この名がついたようです。

    『セミホウボウ』の成魚は、水深200m以深の砂泥底に住みますが、幼魚はときどき浅海にもあらわれます。

    我々、ダイバーが見るのは、水深15~30mの海底をはう『セミホウボウ』の成魚がほとんどですが、ときには、体長30cmくらいの成魚を見ることもあります。

    こんな深場に生息する『セミホウボウ』が、胸びれをもちいて海上を飛ぶという話もあります。真偽は明らかではありません。地方では、『せみ』、『つばくろ』、『そことびうお』などと呼ぶところがあるようです。

    『ホウボウ』も『セミホウボウ』も、頭が角張った骨板でおおわれていますが、いずれも『カサゴ目』に分類されているものの、それぞれ、『ホウボウ科』と『セミホウボウ科』と独立しており、類縁関係は遠いものとされています。

    ところで、『ホウボウ』は漢字で『竹麦魚』と書きますが、浮き袋の内側の筋肉を収縮・振動されて音を出し、その音が、『ホウボウ』と聞こえるからその名がついた!という説と、頭が角張った方形だから『方頭(ほうとう)』がなまって『ホウボウ』になったという説があります。

    山陰の地方名『コトヒキ』は、『ホウボウ』の発音が、琴の音に似ていることによると言いますが、水中を潜る漁師さんがつけたのでしょうか?

    九州地方では、海底を歩く習性から『ホコノウオ(歩行の魚)』と呼ぶそうです。

    いずれの地方でも、その生態・構造が変わっているので、その特徴をとらえた呼び名がついたものと思います。

    松とうちゃんは、東伊豆『富戸』というダイビングスポットで、必ずと言っていいくらい、砂地の海底で『ホウボウ』を見ていますので、お連れしたお客さんに『方々(ほうぼう)にいるからホウボウ!』と説明すると『おやじギャグ』と言って馬鹿にされています!(*^_^*)

    話は変わりますが、カサゴの仲間『サツマカサゴ』のように胸びれが鮮やかな黄色をして、いざというときに胸びれを広げ、その黄色を見せて敵を驚かせる『フラッシング効果』というのがあります。
    『ホウボウ』や『セミホウボウ』は、ほとんどの時間胸びれを広げており、まるでその美しさを見せびらかすように泳いでいますが、『サツマカサゴ』たちと違う機能や目的があるのでしょうか?

    鮮やかで美しい胸びれを広げて威嚇、美しい姿を見せてうっとりさせ捕食!が目的なのかもしれないと松とうちゃんは思いました。

    皆さんが、お魚の泳ぐ姿をどの様にイメージされているでしょうか?海中世界には、皆さんの想像と違ったお魚の生態がも多いと思います。是非、多くの方に海中世界を覗いてもらいたいな!と松とうちゃんはいつも思っています。


    -お生物講座044-

    投稿者 formosa : 17:35 | コメント (0)

    2006年3月 5日



    『大瀬崎にマンボウがでたゾー!』と聞こえると車を飛ばし大瀬崎に向かう人も多いほど、ダイバーに人気の『マンボウ』をこの『松とうちゃんのお生物講座』で書いていないことに気がつきました。(一つネタをゲットして喜んでいる松とうちゃんです。)

    松とうちゃんは、ご対面のチャンスが少ないと言われているこの『マンボウ』に、伊豆半島の網代沿岸で8~10匹の群れと対面した貴重な体験があります。普段は外洋にいる『マンボウ』が沿岸の水面近くで見られるものや、定置網に入って捕獲され、地元のスーパーに並ぶ『マンボウ』ははぐれマンボウと呼ばれ1~2匹で確認されることが多いのです。

    松とうちゃんが、『マンボウ』に遭遇したときは、たまたまお客様を連れて水中カメラのニコノスⅤ(20mm)を持っておりその群れを写真におさめました。その写真が、ダイビング専門各紙に掲載され、ちょっとした話題になったこともありました!

    泳ぐ姿はゆったりとしてダイバーの目をくぎづけにし、じっくり見ていると、なるほどマンガチックな形で、可愛いキャラクターグッズのモデルにぴったりのお魚です。

    『マンボウ』は『フグ目』、『フグ亜目』のマンボウ科です。フグ科、ハリセンボン科のお仲間です。

    普通のお魚には、左右一対の腹ビレがありますが、『マンボウ』の腹ビレは完全に消失してありません。また形の上での大きな特徴として尾ビレがないことです。体は著しく側扁した卵円形です。

    水族館や写真で見たことがある方も多いと思いますが、じつに奇妙な形をしたお魚ですよね!
    体をバッサリと切断したような形になっており、背ビレと尻ビレが後方に伸びて体の後縁をぐるりと取りまいたようになっています。後方のひだ状の構造は、背ビレと尻ビレが伸びた舵(かじ)ヒレと呼ばれ、舵の役目をしています。

    なぜに、このような奇妙とも言える形になったのか、不思議でたまりませんね!でも、小さな口もととまん丸い目がとっても可愛いです!

    『マンボウ』は世界に3属4種おり、沖合いの表層から中層に生息し、春から夏には日本各地沿岸に出現します。インド洋には、体長3m・体重1トンを超えるものもいるというから驚きです。

    『マンボウ』の一度に産む卵は億単位で、お魚の中では一番の多さと思います。精子と卵子を体外で受精させる『分離浮遊卵』で繁殖します。稚魚は『フグ目』らしく、体表に短い棘(とげ)があり、成魚の『マンボウ』を想像させません。

    体表は、ゴム様で厚いコラーゲンで覆われておりやや固い感じですが、お肉は白身で軟らかいです。主にクラゲや小型魚類を食べているようです。

    伊豆半島では、西伊豆の安良里や東伊豆の網代などのスーパーで、定置網に入った『マンボウ』が、食用で売られていることがあります。主にお刺身でいただくのですが、肝(きも)を細かく切りつぶしたものとお刺身を一緒に食べるとイカとホタテの貝柱を一緒にしたようなお味で美味です。地方によっては酢味噌でいただくところもあるようです。

    あんな愛きょうのある可愛い『マンボウ』を食べるの?とお叱りをいただきそうですが、可愛いくないから食べる!可愛いから食べない!と言う議論にはお付き合い出来ませんのでよろしくね!世の中の全ての生物を食さない方のご意見なら別ですが…

    『マンボウ』は、漢字で、『翻車魚』と書きますが、その語源由来はわかっていません。また英語ではa head fish とかan ocean sunfishと呼びます。なるほど!おかしら魚、太平洋の太陽魚という意味ですかね?『うきき』、『まんぼうざめ』と呼ぶ地方があるようですが、沖合いの表層を横になって泳ぐ姿を見た漁師さんが、そのように呼び始めたのかも知れません。

    このように呼んでいる地方の方、ご連絡いただけますか?

    結局、『マンボウ』はなぜ『バッサリと切断したような形』になっているのか?疑問は解けませんが、神様は不思議なお魚を造ったのものですね!


    -お生物講座043-

    投稿者 formosa : 17:29 | コメント (0)

    2006年3月 4日


    初夏は、群泳する『キビナゴ』を追いかける大物のお魚を見ることがしばしばで、海中は楽しく賑やかです。その『キビナゴ』の群れは、時には体育館に張り巡らした大きなカーテンのようにスケールの大きい壮大な景色になることがあり、その光景を見ているだけでダイビングの醍醐味を感じます。

    『キビナゴ』というと、『キビナゴのから揚げ』などや『釣りえさ』でお馴染みの方も多いと思いますが、意外とその生態は知られていません。

    『キビナゴ』は、『ニシン目』の『ニシン科』に属します。キビナゴとニシン?お仲間とは思えませんね!でも共通してうきぶくろが気道により消化管とつながっており、その幼生は普通『シラス』と呼ばれています。

    スーパーなどに並んでいる『シラス』は、いろいろな種類のお魚の幼生で、『○○の子供』という訳ではないこと、知っていました?

    『ミナミキビナゴ』は、日本では主に琉球列島などで分布の北限として出現しています。『キビナゴ』は、関東以南からインド洋まで広く出現しますが、いずれも沿岸から外洋の表層を群れをつくって遊泳し、動物プランクトンや植物プランクトンを主に食べています。

    『キビナゴ』は可哀想ですがより大型のお魚やイルカなど多くの動物の餌(えさ)として重要な資源です。

    体側に幅広い銀色の1本の縦帯があり、海中で群れが近づいてきた時、はっきりと確認できます。漁獲されスーパーに並んでもその銀色の縦帯は、消えませんのでよく見かけていると思います。体長10cmくらいの小型種で寿命も1年から2年と言われています。

    産卵期は5~8月で、粘性の沈着卵を海藻などに産みつけます。この時期に湾内などに大群をなしていることが多いのです。天気のいい日に海底から眺めると、キラキラと光りながら小走りに群れで泳ぐ姿は、本当にきれいです!
    時には天の川のように『この群れの最後はどこ?』と思うほど、大きな群れになっていることがあります。海中を覗いたことのない方には、あの光景、是非見せてあげたいな~!

    『キビナゴ』は、漢字では『吉備奈仔』とか『黍魚子』と書きますが、岡山県と広島県東部の、昔の『吉備』の国と関係したものか、歌枕の『吉備』からきたものか、その由来を松とうちゃんは知りません。読者の中で、この漢字を当てた由来をご存知の方おられましたら教えてくれませんか?

    松とうちゃんが約20年前、九州五島列島福江島を訪れた時、地元のおばさんが、『キビナゴは取りたての新鮮なうちに刺し身が一番』と、指で器用にさいて出してくれたキビナゴの刺し身の味が忘れません!

    『こんなちっちゃなお魚の刺し身、なんて美味しいんだろう!』と思ったものです。お刺し身の他、一夜干し焼き、生のキビナゴを鉄板でバター焼き、そして天ぷらや揚げ物と料理方法は多彩です。

    釣りのえさにはもったいない美味しさです。美味しいからより大きいお魚の好物になるのでしょうか?生物界の食物連鎖のしくみとはいえ、1~2年の寿命しかない『キビナゴ』に哀れみを感じますが、でも、松とうちゃんは大好きです!

    お魚の群れ同様、リーダーを持たない、新人類といわれる現代の若人たちの『群れ』、何か生きる目的をお持ちのことと思います。『キビナゴ』の群れも、子孫繁栄という目的を持って群泳しているもの、と松とうちゃんは思いますが、皆さんいかが思います?

    -お生物講座042-

    投稿者 formosa : 15:48 | コメント (0)

    2006年3月 3日


    今回は、庶民の味覚として親しまれているお魚『サンマ』をテーマにしようと思います。春にはふつりあいなテーマかもしれませんが…

    『サンマ』の特に変わった生態を紹介できる訳ではありませんが、普段からこの大衆的でその漁獲高は最大級と言われる『サンマ』、なじみは深いですが、ダイバーとしては『いったい何処にいるの?』とか『サンマは何の仲間?』と思われる方もいるのではないかと思い、書いてみました。

    『サンマ』は、全国で親しまれているお魚と思いますが、和歌山では『サイラ』、新潟では『バンジョ』、淡路島では『サエラ』といろいろな呼名で呼ばれています。

    以前に『トビウオ』でもお話しいたしましたが、『サンマ』は、『ダツ目』の『トビウオ亜目』に属し、サヨリ科、トビウオ科、ダツ科、サンマ科、と並びます。確かに、サヨリやダツ、トビウオにイメージ的に似ていますね!
    分類学的に面白いのは、『ダツ目』の中で海から淡水に進出したのが『メダカ』で、外洋に進出したのが『サンマ』や『トビウオ』です。サンマとメダカは縁遠いですが、同じ『ダツ目』です。

    『サンマ』は、世界の温帯から熱帯海域に広く分布していますが、日本では1属1種(世界でも4種しかない)しかありません。

    町のお魚屋さんやスーパーの鮮魚コーナーにならぶことも多いので、体型はよく知っていると思いますが、体は側偏して細長く刀状、両あごはくちばしのようにとんがっているものが多く、下あごがやや長いようです。サヨリもダツも下あごが長いですが、『サンマ』は差ほど目立ちません。背びれ、しりびれは体の後方に対在している特徴もあります。

    この刀状で思い出しましたが、『サンマ』は『秋刀魚』と書きます。秋が旬で刀の形に似ていることからこの『秋刀魚』という漢字をあてたのだと思います。よく芝居や映画などで、木に銀紙を貼った粗末な刀を『さんま』と呼ぶそうです。時代劇で演出家が小道具係に『おい、さんま持ってこい!』と声をかけ、小道具係の小僧が魚屋さんに走ったという笑い話があります。(全然笑えない?失礼しました!)

    海面下を泳ぐお魚の特徴として、やはり体色は暗青色で腹部は白く、下からも上からも見えにくくなっています。下の大きな魚からは細長く逆光で見えにくく、海上の渡り鳥たちからは青く、海の色にとけこんで見えにくいのは彼らの生きる知恵ですね!

    英語では『a Pacific saury 』というほど太平洋に広く分布しますが、秋に産卵のために千島列島付近から南下し、冬に伊豆諸島や紀伊半島などの沿岸の海藻に産卵するそうです。秋の『サンマ』は脂(あぶら)もほどほどで美味ですが、この時期に夜間集魚燈をつけた棒受網(ぼううけあみ)漁で大量に漁獲されます。

    『サンマ』は大群で回遊するようですが、なかなか海中では確認できません。

    釣をやられる方、『サンマ釣』というのはあるのでしょうか?エビ類の動物性プランクトンをよく食べるようですが…沖合いや湾内の海面近くを群れで泳いでいるはずです。

    『サンマ』は、何といっても塩焼きが美味!その他お刺し身やみりん干し、蒲焼きなどの料理法がありますね。秋刀魚の塩焼きはおもてのしちりんで焼くのが一番です!

    ここで『秋刀魚飯』のレシピをお一つ。三枚におろした秋刀魚を蒲焼きにし、白いご飯の上にのせたもの!も『秋刀魚飯』と言いますし、お酒、醤油、お塩などで味を調えたお米と、骨を抜いて3cmくらいに切り薄塩をあてた秋刀魚を炊き合わせたご飯も『秋刀魚飯』と言います。

    この『秋刀魚飯』、一度お試し下さい!松とうちゃんは、夏の脂ののった秋刀魚のお刺し身、大好きですが…

    ネタ切れの末、苦し紛れに書いた『サンマ』いかがでしたか?

    -お生物講座041-

    投稿者 formosa : 16:42 | コメント (0)

    2006年3月 2日


    今回は、寿司ネタでお馴染みの『ウニ』のお話です。前回の『ホヤ』と違って『ウニはどうも…』とか『ウニは苦手!』と言う方は少ないのではと思っています。むしろ『ウニは大好き!』と言う方が多いのでは…

    『ウニ』は、棘皮動物門に属し、『ヒトデ』や『ナマコ』の同門です。世界に約900種とその種類も多く、浅場から海底7000mくらいまで広く分布しています。

    皆さんがお馴染みなのは、食用の『バフンウニ』や『ムラサキウニ』ではないかと思いますが、我々ダイバーがよく目にするのが針(棘)が長く毒をもつ、『ガンガゼ』や、長いラッパ状の管で覆われている『ラッパウニ』、触ると激痛がはしる『イイジマフクロウニ』などがあります。

    『ウニ』に限らずほとんどの棘皮動物は5方向に放射状に伸びた体形です。殻付きの『ウニ』を見る機会がありましたら、今度よく見て下さい。『ウニ』の上部中心には、5つの生殖孔があり、その中心から体表を5つに区分する線が5本放射状に伸びているはずです。

    『ヒトデ』も『クモヒトデ』も5本、『ナマコ』も垂直に立てて輪切りにすると見事5つに区分されていることが分かります。円形で、平らな『タコノマクラ』まで上から見下ろすと、5枚の花びらのようなデザインが見えます。この数字『5』の持つ意味はいろんな説があるようですが、松とうちゃんにはよく分かりません。何か不思議な法則があるような気がします。そう言えばアジアの果物『スターフルーツ』も星形は5つかな?

    『ウニ』は雌雄異体で、体外受精し受精卵や幼生は普通浮遊性、幼生の体は左右対称で棘がありません。

    『ウニ』の下側の中心には口があり、その中心部には5本の歯が配置されており、それで岩の上の付着生物、特に海藻を好んで食べます。

    体表には、ご存知の針(棘)が多数ありますね!その間には、先端に吸盤がついた管足というのがあり、この管足は足として移動に用いられています。不思議なのは、直径約1mm以下の管足は、数mmから数cmくらいまで収縮自在なのです。移動の他、呼吸や触角、嗅覚の機能も果たします。

    代表的な日本産種の『ムラサキウニ』と『キタムラサキウニ』は、紫色のいが栗のような外観でお互いの識別は難しいと言われています。『ムラサキウニ』の繁殖期は5月~8月で太平洋側では茨城県以南、日本海側では秋田県以南から九州まで分布し、奄美・沖縄にはほとんど見られず、とんで台湾にも分布します。

    松とうちゃんが台湾駐在中よく採取・食したのがこの『ムラサキウニ』です。以前は台湾の児童たちは、生ウニを食べる習慣がなく(お刺身好きの大人でも生ウニは食べませんでした。)、『これ食べるの?』とよく聞かれたものでした。
    私たちが食べている『部分』は生殖巣で卵巣と精巣のところです。『粒ウニ』というウニの加工品がありますので、ウニの卵と勘違いされておられる方も多いようですが、決して卵の塊ではありません。

    『ウニ』を割ってみるとたくさんの消化管と殻の内側にへばりついたオレンジ色の生殖巣があります。この食べれる生殖巣も、5つあるのです。『ウニ』を含め棘皮動物には、この『5』と言う数字はつきまとうのです。本当に不思議ですね!

    同じく、日本産種の代表『バフンウニ』は、棘が短く馬糞のような外観をしています。繁殖期は、12月~3月で北海道南部から九州まで分布します。北海道の『エゾバフンウニ』は日本で最も生産量が多く人気も高いですが、現在では『キタムラサキウニ』に首位の座を明け渡したかも知れません。

    日本人のウニ好きは、世界に知れ渡る周知の事実ですが、日本人が食する『ウニ』の8割以上が海外からの輸入品で占められているというから驚きです。輸出国はアメリカ、韓国、カナダ、ロシアなどがありますが、その輸入量はアメリカが最も多いようです。

    寿司ネタで高級なこの『ウニ』、漢字では『海胆』と書きますが、台湾の中国語(北京語)でも同じです。瓶詰めなどの加工品には『雲丹』と漢字を当てていますね。英語ではギリシャ語の『echinodermata 』を用い、海のハリネズミと言う意味らしいです。

    この海のハリネズミの生殖巣、何故、日本人は好むのでしょうか?

    -お生物講座040-

    投稿者 formosa : 15:36 | コメント (0)

    2006年3月 1日


    東北生まれの松とうちゃんは三陸名産の『ホヤ』のお刺身や酢の物が大好きです!いつも大好きなものばっかりですいませ~ん!

    『ホヤ』は初夏の頃が旬(しゅん)で俳諧では夏の季語とされていますが、松とうちゃんはなぜか冬のイメージがあります。調べてみると古くは冬の季語ともされていたようで、まんざら的はずれのイメージでもないかも知れません。

    『ホヤ』と言うとくせのある味で苦手!と言う方も多いと思いますが、慣れるとその食感や美味しさにはまってしまいます。お刺身や酢の物の他、塩辛や薫製(くんせい)、最近では焼き物やグラタンなど、料理法が工夫されています。

    脊索動物門の『ホヤ網』の『マホヤ科』に属し食用とされているのは、『マボヤ』や『アカボヤ』です。『マボヤ』は単に『ホヤ』と呼ばれていますが、津軽海峡、陸奥湾を含む日本海全域沿岸、そして三陸海岸以南に広く分布します。

    『ホヤ網』は食用の『ホヤ』ばかりではなく、世界に2300種以上の種類がありいろいろな形があります。『え、これもホヤの仲間?』と言うものもたくさんあります。

    名前で面白い?美味しそうなものが、『マンジュウ(饅頭)ボヤ』、利尻島以南に分布し、直径20cmで赤橙色に見え饅頭の形をしています。『イチゴ(苺)ボヤ』、奄美諸島以南で見られ、2cmくらいのきれいなオレンジ色をした半球形のものです。『コモチ(子持ち)ボヤ』、亜寒帯海域に分布し、群体が枝分かれし多数見られることからか、子持ちボヤと呼ばれています。

    その他伊豆や日本全域の沿岸で見られ青っぽく透明な群体できれいな『クロスジツツボヤ』や白に青点が多数の『チャツボボヤ』、クラゲと見間違える浮遊性の『オオサルバ』、発光しやはり浮遊性の『ヒカリボヤ』など多種多様です。

    我々ダイバーが潜っている海域で、ほとんど『ホヤの仲間たち』を見ることができます!食用にする『マボヤ』は、なかなか温暖海域では見れませんが…

    『マボヤ』は、地雷のような突起をもち、硬めの被のうで覆われていますが、中には消化管を含む筋膜体があります。普通、この筋膜体を食べますが、九州地方ではハルトボヤなどの被のうを味噌漬けにして薄切りを祝膳に供する習慣があるそうです。

    海中での様子は体を直立させ被のうの根状突起を岩など他物にしっかりと付着させています。お魚屋さんでホヤをみると、根っこのようなものがありますよね。その根が岩などに付いているのです。

    天然の『マボヤ』の採取は、小さな船の上から先端に鉤(かぎ)のついた7~10mの長い棒を使って海中を覗かずに行います。海底までおろした棒を船の上からツンツンと突っつき移動しながら『マボヤ』を探します。
    漁師さんは独特の感触を覚えており『マボヤ』に当たったと感じたら、岩などに付着している根もとに鉤を引っかけ、海面に引き上げます。熟練を要するはなれ技です。この天然ホヤ漁を出来る漁師さんは、数少ないと聞いたことがあります。

    やはり、『ホヤ』は、養殖より天然ものが身が多く美味しいです!

    『ホヤ』には、入水孔と出水孔の2つの孔があり、入水孔で水と共に餌のプランクトンを取り込みます。雌雄同体ですが、自家受精をしません。無性生殖によって群体が形成されるのです。

    『マボヤ』は放卵・放精が11月の午前中に起こる朝型、12~4月の昼に起こる昼型、10~11月の夕方に起こる夕刻型の3タイプがあります。生息する海域によって異なるようです。

    さて『ホヤ』を代理母として利用する不思議な生態のお魚がいますので紹介します。『クダヤガラ』と『アナハゼ』です。『クダヤガラ』は、ホヤの表面の出水孔付近直上に卵を生みそれを口で加えて出水孔に体を突っ込み、産み立ての卵をホヤの体に中に置きます。
    一方『アナハゼ』は、産卵管を直接、ホヤの出水孔に差し込んで産卵します。ホヤは、刺激すると入水孔・出水孔を閉じますが、『クダヤガラ』と『アナハゼ』の産卵の時ばかりは、両孔を閉じないで代理母を買ってでるのですから不思議です。

    『ホヤ』にとって代理母は何の得になるのか分かりませんが、自然は、食物連鎖以外の不思議な営みや助け合いがあるようですね!

    松とうちゃんの好物の海中生物やお魚を観察し調べていくとどんどん不思議なことや面白いことが発見され、楽しくなります。

    最後に、『ホヤ』は英語で『a sea squirt』、直訳すると『海のほとばしり』の意味だそうです。海の様子ほとばしりました?

    -お生物講座039-

    投稿者 formosa : 16:29 | コメント (0)


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