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    我が身をささげるナマコ!

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    少し、季節はずれですが、『ナマコ』の酢の物は東北地方のお正月料理に欠かせないと思っています。
    そう思っているのは松とうちゃんの感違いでしょうか?

    松とうちゃんは『ナマコ』が大好きです。魚屋に並んでいるものや、海中で横たわっているグロテスクな『ナマコ』をご覧になって身震いする方、ナマコは嫌い!食べれない!と拒否する方も多いですよね!

    確かにあれを先に食べたご先祖さまはすごいですね!外見は、とても食べれそうに見えませんが、食べてみると歯ごたえ、歯ざわりが良く、あのコリコリ感が何とも言えません。

    食べるだけではなく、海中でおにぎりを握るようにしてやると、真ん丸くなるので可愛くなってしまいます。

    日本で『ナマコ』は漢字で海鼠(うみねずみ)と書きますが、中国では、海参と書き滋養食品とされています。別名、『海男子』と呼び強精剤としても珍重されています。英語では『海のきゅうり』という表現ですが、国が違えば見方も違うようですね。

    『ナマコ』は世界に約1500種もいると言われていますが、北海道から本州にかけて多く分布し、食用としてもなじみが深いのが『マナマコ』です。体長20~30cmで、水深30mくらいまでの比較的浅海にすみます。

    体色の変異が大きく、岩礁にすむものの多くは濃淡の褐色の斑紋があるもので俗に『アカコ』と呼びます。青緑色から黒っぽい色のものを『アオコ』、極端に黒いものを『クロコ』と言います。水温が16度以上になると餌を食べず、夏眠状態に入りますが、北海道や東北地方北部ではそのようなことはないと思います。

    さて、『ナマコ』の生理学的に面白いのが構造と呼吸器です。口から食道、細長い腸、直腸、排出腔の肛門につづきます。砂泥とともに有機物を食べるため、その消化管は非常に長く、縦に切ってみると良く分かります。切ったときは、筒状の中心に消化管があり、まわりは肉厚でキュウリというより、熟れた長ウリといった感じです。腸には、砂泥がそのまま入っている様子が分かると思います。

    口から食べて肛門から排泄するのは理解できますが、私たち人間のように口や鼻で呼吸するものにとっては、その呼吸法が予想もつかないと思います。
    呼吸樹(水肺)といわれる特殊な呼吸器が、肛門(排出腔)にあり、肛門から海水を流入し呼吸樹で酸素を取り入れます。口ではなく肛門で呼吸するというのは変な感じですね!

    『ナマコ』は消化管などの再生能力が強く、敵に襲われた時は、消化管や呼吸樹、触手冠を体外に放出し、餌(えさ)として敵にささげ、そのすきに逃げようとします。我が身をささげて逃げようとするのですから凄いですね!

    『ナマコ』の仲間で有名なものは、刺激を受けると肛門から強い粘液性と毒性のあるキュビエ管を出す『ジャノメナマコ』、カクレウオのすみかとなる『ゾウナマコ』、敵に襲われると簡単に自切する『イシコ』などがあります。

    熱帯・亜熱帯に多い『マナマコ科』は採取後に筋肉が粘液化するので、食用には向きません。中には、アメーバ状に溶けてから融合再生するものもあるというから不思議です。そのメカニズムはどうなっているのでしょう?

    日本では、古くからナマコを『こ』と呼び、生のものが『なまこ』、火にかけたものが『いりこ』、日に干したものが『ほしこ』、卵巣を生干したものが『こ』の子供で『このこ』と言います。安直のようですが本当です!腸(わた)の塩辛『このわた』は珍味で高級ですね!

    『このわた』造り方で面白い(可哀相な)のが、『ナマコ』の再生の能力と我が身をささげる習性を利用した方法です。数十匹の『アカコ』を桶に入れ、他のナマコの腸を入れると刺激され全部の『アカコ』が腸を吐き出します。数ヶ月後に再生してから『このわた』を再びとり、繰り返し何度でもとることができます。

    『ナマコ』は、海底の砂泥に含まれる有機物をせっせと取り込んで、環境浄化に大きな役割を果たしていると言うのに、我々人間さまは、感謝もせずに、『このわた』で一杯やっててもいいのでしょうか?
    -お生物講座030-